コンサドーレ
2024/06/09 19:00

【プレーバック・写真入り】ルヴァン杯プレーオフラウンド第2戦 富山1-2札幌(6月9日、富山県総合運動公園陸上競技場)

後半6分、追加点を挙げて喜ぶDF中村(手前中央)ら札幌の選手たち=撮影・舘山国敏

武蔵がFW陣の今季1号ゴール 2戦合計3-2で準々決勝へ進出

 J1北海道コンサドーレ札幌はJ3カターレ富山とルヴァン杯プレーオフラウンド第2戦を行い、2-1で勝利した。ホームで行われた第1戦を1-1で引き分けており、これで2戦合計3-2。2年連続の準々決勝進出が決まった。

 札幌はリーグ戦に出場している主力メンバーを中心に従来の3-4-2-1で挑んだ。WボランチはMF荒野拓馬主将(31)とDF馬場晴也(22)が組んだが、馬場は守備的な位置を取り、左シャドーのMF駒井善成(32)はボランチの位置にも入ってうまくバランスを取った。

 ホームの富山もリーグ戦メンバー中心の構成で、前からプレスも掛けてきたが、札幌のビルドアップは安定し、前半から主導権を握った。徐々に富山陣地に攻め込む時間帯は長くなり、38分にはMF近藤友喜(23)がエリア内右からドリブルを仕掛けたところで相手タックルを受け、PKをもらった。キッカーは今季まだ公式戦のゴールがないFW鈴木武蔵(30)。これを冷静にGKの逆を突いてゴール左に沈め、ついに今季チームのFW登録選手による初得点が生まれた。

 前半終了間際の44分には、左ウイングバックのFW菅大輝(25)が負傷するというアクシデントも起きた。菅と同学年で札幌大谷高出身の富山DF大山武蔵(25)と何度もマッチアップを繰り広げたが、左サイドの攻防を制して菅が突破した際に軸足の右足首を痛めた。前半アディショナルタイムこそ菅はピッチに戻ったが、ハーフタイムで負傷交代となった。

 後半も札幌が主導権を握る。同6分、右CKからのクロスをファーサイドの混戦から近藤がヘッドで折り返し、DF中村桐耶(23)が利き足の左足でダイレクトボレー。ゴール右に突き刺して2点目を奪った。

 2-0の同32分にはDF西野奨太(20)に代わってDF家泉怜依(24)を投入。終盤は4バックに変更し、守備を固めた。しかし、3度のジャイアントキリングを起こして勝ち上がってきた富山も粘りを見せる。

 同45分には家泉が自陣右サイドでプレスを掛けられ、GK菅野孝憲(40)への苦し紛れのバックパスとなったが、その一瞬の隙を突かれた。第1戦でもゴールを決められているFW碓井にボールを奪われ、菅野の股を抜くシュートで1点差とされてしまう。

 勢いづいた富山は同アディショナルタイムもさらに攻勢を強めた。すると同5分には札幌陣地のエリア手前のところでショートカウンターを受けそうになり、荒野主将がたまらず相手選手を倒してイエローカード。同点ゴールを狙う絶好の位置から直接FKとなったが、これには菅野がゴール左へと横っ飛びしてファインセーブ。その直後にもロングスローを放り込まれたが、これも札幌がクリアして試合終了。終盤のピンチを凌ぎきった札幌が2年連続のベスト8進出を決めた。


■PK獲得、2点目アシストと、2得点に絡む活躍を見せたMF近藤友喜(23)
「(今季ヘッドで2得点1アシスト)今日もその折り返しと、もう1本決められそうなシーンがありましたし。大きい選手が結構多いですけど、コーナーキックだったら自信はあるので、また京都戦でも決められるようにしたいです」

■後半アディショナルタイムの直接FKを横っ飛びセーブで救ったGK菅野孝憲(40)
「壁もあったので、隙間からボールを見ながら(予測はしていない)。(キッカーの)ガブリエル・エンリケのデータも無かったので、どっちに蹴るのかに集中していました」

■ルヴァン杯2回戦以来、約2カ月ぶり公式戦先発出場のDF西野奨太(20)
「ホーム富山戦は自分だけ出てなかった。自分の中ではめちゃくちゃ悔しさもあったので、この第2戦で出たら、絶対その人たちよりも目立ってやるという思いでした」

前半40分、PKを決めるFW鈴木

 

前半、PKを決めたFW鈴木(背番号7)と喜ぶ札幌の選手たち

 

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