高校野球
2024/06/10 20:00

20年前の甲子園決勝が生んだ縁 済美高出身で元日本ハムの鵜久森さんが駒苫で1日コーチ

駒大苫小牧の選手たちに打撃指導をする元日本ハムの鵜久森氏(右)=撮影・中村真大

夏の甲子園・道勢初制覇の駒苫に因縁の相手が指導

 2004年夏の甲子園で初優勝した駒大苫小牧の決勝戦の相手で、佐々木孝介監督(37)と交流のある元日本ハムで済美出身の鵜久森淳志さん(37)が6月10日に同校を訪れ、1日限定の特別コーチを務めた。鵜久森さんは04年のドラフト8位で日本ハム入り。16年からはヤクルトで活躍し、18年限りで現役を引退した。その後は20年3月にアマチュアの学生野球資格を回復。関東で会社員として働く傍ら、全国の子供たちへ野球教室を開催している。この日も今月22日の室蘭支部開幕に向けて練習する駒大苫小牧ナインに熱心な指導を行った。

(※スペシャル対談やりました)

道新スポーツデジタルでは駒苫V1から20年の節目を記念し、甲子園決勝で熱戦を演じた佐々木元主将と鵜久森元主砲のスペシャル対談を「’04夏の甲子園決勝20年目の真実」と題し、近日中に連載をスタートさせる

打撃を教えてもらう元日本ハムの鵜久森氏(右)を選手たちに紹介する佐々木孝介監督(右から2人目)

 

アドバイス受け打撃の課題を修正

 佐々木監督に紹介されて駒大苫小牧の練習グラウンドに入った鵜久森さんが「どんどん質問して」と優しく呼びかけると、選手たちも遠慮することなく積極的に助言を求めた。

 春の大会に「3番・左翼」で出場していた佐々木大翔(3年)は、全道大会までの6試合で1安打にとどまるなど極度の打撃不振に陥っていた。鵜久森さんには「詰まってのミスショットが多い」と相談。すると「引っ張ろうとして詰まっていたけど、そうなると体と顔が逆に開いてもっと詰まる方向にいってしまっている。顔を残して中堅から右中間へ打つように」と的確なアドバイスを受け、さっそく修正に取り組んでいた。

甲子園決勝では九回最後の打者

 鵜久森さんの印象を「20年前に監督が優勝した最後の打者のイメージが強い」という佐々木。決勝戦はまだ自身が生まれる前のことだが、「映像をテレビでよく見ていて、日本一になりたいという思いで入学してきました。自分たちの目標でもあるので、かなえたい」。まもなく始まる支部予選に向け、最後の追い込みをかけていく。

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