金村尚真 九回に痛恨の2ラン被弾で白星ならず…勝負どころの一球を磨く
■交流戦2回戦 巨人2-0日本ハム(6月15日、エスコンフィールド北海道)
好投報われず…いまだ遠い先発での今季初白星
遠い先発白星―。日本ハムの金村尚真投手(23)は九回途中2失点と好投したが、打線が無得点に終わり、3敗目を喫した。
防御率2.06の数字を残しているが、歯車がかみ合わない。今季6度目の先発も、いまだ勝利を挙げられていない。それでも下を向くことなく、さらなる成長を期した。
悔やまれるコントロールミス
乾いた打球音を残した白球が、無情にも左中間スタンドに吸い込まれた。0-0で迎えた九回無死一塁、初球だった。巨人の4番・岡本和に投じた内角へのツーシームが甘く入り、痛恨の2ランを被弾した。
110球目を岡本和に痛打 金村「僕の責任」
金村は「田宮もしっかりインコースに構えていましたし、そこに投げ切れていないのが僕の責任」と唇をかんだ。110球目で疲れもあったが「その中でやれることはもちろんあると思う」と一切、言い訳することはなかった。
新庄監督の迷いなきタクト 九回続投を選択
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
八回までは見事な投球を披露。七回に無死満塁のピンチを背負ったが、吉川を浅い中飛、坂本を三ゴロ併殺に仕留め、無失点で切り抜けた。その快投に迷いは皆無となった。新庄監督は九回も続投させた。期待に応えることができず、金村は「あそこで投げきれないのはまだまだ」と肩を落とし、先発として十分の役割を果たしたが「最近は1球で試合を決められてしまう試合が多い」と自らを責めた。
建山投手コーチ 好投を評価も…
建山投手コーチも「彼らしく、立ち上がりからいいピッチングをしていた」と評価しながらも「勝負どころでの一球というところですね」と指摘した。
伊藤に加藤貴に山崎 先発ローテの柱から得られる教訓
金村自身も、もう一つ階段を上がる必要性を感じている。
「(伊藤)大海さんにしても加藤(貴)さんにしても(山崎)サチさんにしても」とローテの柱を例に挙げながら、「コースに投げるとか、そういった投球術を持っているのが、やっぱり勝てるピッチャー。9回を投げ切るピッチャーはそこらへんをすごい工夫している」ときっぱり。スタミナに左右されない投球術を身に付けることを誓った。
〝初勝利の壁〟突破&さらなる飛躍へ気持ち新た
安定した投球を続けながらも、勝ち星が付かない。4月19日のロッテ戦(エスコン)でリリーフ登板した際の今季初勝利以降、白星に見放されている。
この苦難を成長の糧にする。「勝負どころをしっかり抑えることで僕自身にも勝ちが付くと思う」。2年目でぶつかった好投手への壁を、自らの力で越えてみせる。