《岩本勉のガン流F論》「戻ってきた感」がある田中正 あの選手には喝! 頼むで!ホンマ!
■交流戦3回戦 巨人3ー3日本ハム(6月16日、エスコンフィールド北海道)
痛かった岡本和に浴びた逆転2ラン
先発した加藤貴が七回途中2失点。ただ、四回に食らった2ランは痛かった。岡本和の一発。ジャイアンツがしっかり加藤貴の傾向を研究し、対策を練ってきたことが分かるシーンだった。カーブかスライダー。いずれにしても緩い曲がり球。これに対し、グッとため込んで完璧に打ち返した。
「傾向と対策」のいたちごっこ
プロ野球は、この「傾向と対策」のいたちごっこ。決して終わることがない。一方で、巨人打線の「傾向と対策」を上回ったのが田中正だろう。付け入る隙を与えないピッチングで、ラスト十二回のマウンドを3者凡退で締めくくった。
完璧だった田中正のピッチング
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目を見張ったのが1死後の2アウト。大城を空振り三振に切って取ったフォークが素晴らしかった。次打者の門脇へは全4球ストレート。最後もバットが空を切った。田中正のバロメーターは直球と思いきや、実は変化球。今回、配置転換となったのも変化球の精度が問題だった。となると、ストレート待ちされ、痛打されるのだ。
クローザー復帰まであと一歩
今回の投球に関しては頼もしい限りで、巨人側からすれば、「あれ?」だろう。今の状態を表現するなら、「戻ってきた感」がある。もう一回、セーブシチュエーションで投げさせてみたいが、クローザー復帰の準備はできていると見る。
頼もしいリリーフ陣の頑張り 大きかった杉浦の救援
田中正に限らず、リリーフ陣は、めちゃめちゃ頑張ってくれた。マーフィーしかり、矢沢しかり、ザバラしかり。杉浦は七回1死二、三塁を無失点。これは大きかった。河野もヘルナンデスに一発を浴びたものの、トップの左打者・丸をしっかりと空振り三振に仕留めた。
レイエスよ! 何を求められているか分かっていない
一言もの申したいのがレイエスだ。何を期待されているのか分かっていないのか。うまいヒットなど誰も求めていない。ホームランか三振か。そのぐらい目いっぱいいってくれや! 十一回無死一塁でゲッツー。合わせにいって、どないすんねん! 痛恨も痛恨や! 何を求められているか。期待しているからこそ、声を大にしたい。頼むで!ホンマ!