189センチのレフティーMF渋谷が躍動し、旭川実業が29年ぶり4連覇に王手【全道高校サッカー】
■全道高校サッカー大会第4日(6月18日、札幌・白旗山競技場)
▽準決勝 旭川実業5-2道大谷室蘭
達成すれば95年の室蘭大谷以来
昨季プレミアリーグイーストに参戦した旭川実業が5-2で道大谷室蘭を撃破。9度目のインターハイ切符と1995年の室蘭大谷以来、29年ぶりの大会4連覇に王手をかけた。あす19日の決勝は5月の高円宮杯U-18プリンスリーグ北海道で敗れた札幌大谷と対戦する。
得意の角度から思い込めて左足弾
身長189センチでチーム最長身の左サイドハーフMF渋谷陽(3年)が2-2の同点で迎えた後半から出場し、全国切符が懸かったピッチで存在感を示した。3-2と勝ち越した後の同23分、敵陣左サイドの深い位置でボールを受けると、利き足の左足でゴール右に突き刺し、今大会初ゴール。「あそこの角度は得意だったんで、あとは自分の思いを込めてシュート打って入ったんで、うれしかったです」。
ヘッドから判断変更し、逆球を左足ジャンピングボレー
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4-2の同32分には、左からのクロスをゴール前で左足ジャンピングボレーを放ち、とどめを刺した。「最初はヘディングで考えてたけど、クロスボールがマイナスに来たんで、どうしようか迷ったんですけど、左足っていうのもあって、ボレーがうまく決まって良かった」と声を弾ませた。
昨季プレミアLでは2年生で主力
昨季は2年生ながら高校世代国内最高峰のプレミアで主力としてサイドハーフやボランチで出場。1シーズンでプリンスに降格になったが、貴重な経験を積んだ。「プレーのスピード感は北海道とは全然違う。1年間、そのレベルでプレーできたのは自分にとってもいい経験になった」。
U-17日本高校選抜の合宿参加
今年1月には、同校の富居徹雄監督(52)が指揮するU-17日本高校選抜の1次選考合宿(静岡)に参加。「行く前はちょっと緊張もあって、最初の方はちょっとビクビクしていた気持ちもあったけど、だんだん慣れてきた。選手たちもコミュニケーション能力がみんな高くて、初めての選手でも全然違和感なくプレーできる選手ばっかりだった。自分にとってもいい経験になったし、これからにつなげていくっていう部分で、とてもいい経験になりました」。2次選考には残れなかったが、大きな成長の糧となった。
「もう一回負けるのは絶対ない」
借りを返すチャンスが早くも訪れた。決勝で戦う札幌大谷とは、5月6日のプリンスリーグ北海道第5節で対戦して2-4で逆転負け。「やっぱ一回負けた相手に、もう一回負けるのは絶対ない。まずは決勝とか関係なく自分たちがやるべきことを70分間やり続けることが大事。チーム一丸となって一緒に頑張りたい」。29年ぶりの快挙を成し遂げ、思い残すことなく真夏の大舞台に挑戦する。