〝生き残り〟経験者の札幌DF髙尾瑠「全然いける」横浜M戦でJ1残留への足がかり築く
■6月20日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
昨季G大阪で残留争いを経験
北海道コンサドーレ札幌は23日のホーム横浜M戦(札幌ドーム)に向け、10対10のミニゲームなどで調整した。今年から札幌に完全移籍加入したDF髙尾瑠(27)は、G大阪に在籍していた昨季も残留争いを経験。激闘の末、J1に生き残った経験を悩めるチームに注入し、札幌浮上のきっかけをつくり出す。
「勝てるプレーを選択したい」
10対10で髙尾は主力組3バックの右CBとしてプレーした。「ルヴァン杯や天皇杯を通してコンディションが上がってきた」と、上向きつつある状態を追い風に、3戦ぶり3度目のリーグ戦先発を果たすべくピッチを駆け巡った。「どういうプレーを見せたいかというより、やっぱり勝利が一番なので。勝てるプレーを選択してやっていきたい」と意気込みを口にする。
「走る、戦う」が一番根底にある
リーグ戦18試合を終えて2勝5分11敗。最下位に沈むチームを上昇気流に乗せるため、「必要なことというのは、監督もよく言っていますけど、球際や走ることというのが一番根底にある部分なので、自分もやっていかなければという気持ち」と、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(66)が常日頃から強調する「走る、戦う」を、その身をもって体現し、5試合ぶりの勝利へとつなげていくつもりだ。
昨季は第14節までわずか1勝も、そこから連勝が続いて波に乗った
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苦境に頭を悩ませる札幌の現状だが、髙尾は昨季まで在籍していたG大阪でも同じような状況に陥った経験がある。23年シーズン、G大阪は開幕6戦勝ち無し(3分3敗)でスタートを切ると、第10節からは5連敗を喫するなど、14試合を終えて1勝4分9敗の最下位に沈んだ。2年連続で苦しい状況がその身に降りかかっているが、〝生き残り〟を経験した髙尾は、チームを取り巻くポジティブな雰囲気を感じており「全然いけると思います」と前を向く。
最悪引き分けでも積み重ねが大事
「連勝することが大事。最悪引き分けで(勝ち点を)積み重ねていくのも大事ですし、負け無しという状況を出していかないとちょっときつい」と心持ちを語るが、それを裏付けるのもまた昨年のG大阪での成果だ。第15節からの11試合で4連勝と3連勝をそれぞれ一度ずつ飾るなど、8勝2分1敗とV字回復を披露し、一時は10位まで浮上。最後は7連敗という苦しいフィニッシュとなったものの、18チーム中16位と滑り込みで降格を回避。髙尾の言うとおり、夏場に達成した大型連勝がチームを残留へと導いた格好となった。
戦う姿勢をしっかりと見せたい
昨年同様、残留に向けての連勝への足がかりとしたい横浜M戦。大事な一戦へ「最近はあまり良い試合を見せられていないので、戦う姿勢をしっかりと見せたい」。前半戦最後の戦いを白星で締めくくり、勝負の後半戦に向けてチームを勢いづかせる。