ファイターズ
《ハム番24時》6月20日
練習前、背番号を目視しながら、グラウンドに出てくる選手をチェックしていた。ウオーミングアップが始まるころ、捕手が1人足りないことに気づいた。いるはずの背番号10が見当たらなかった。
負傷や体調不良など、アクシデントも考えられる。ネガティブな想像を巡らせているとき、答えが判明した。背番号2が2人いた。マルティネスよりも少しだけスリムに見えるもう一人の2番が、清水だった。
この日の練習はサードユニホーム着用だったが、手配が間に合わなかったそう。「(5月31日に)急きょ1軍に上がってきたので、そのときに鎌ケ谷から送ってもらっていなくて。今はサードユニがないんですよ」と説明。続けて「マルちゃんにお願いして、借りました。サイズも合いました」と仲間の優しさに感謝していた。
ただ、体格が似ている選手なら、ほかにもいる。どうしてマルティネスを頼ったのか―。少しだけ疑問に思っていると、もう一つ、理由があった。「久しぶりに高校時代の2番を着たくて。10年ぶりです」。清水にとって九州国際大付高時代の3年間は特別だった。たまには、愛着のある番号を背負い、初心に返るのも、いいかもしれない。