コンサドーレ
2024/06/21 18:45

「感謝の気持ちをピッチで返していけたら」札幌加入のDF大崎玲央がチーム立て直し誓う

札幌への新加入が決まり、チームの立て直し誓ったDF大崎=撮影・工藤友揮

■6月21日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場

 J1残留に向けた補強第1弾は、経験豊富な187センチの屈強DFだ! 北海道コンサドーレ札幌はこの日、今月8日からチームの練習に参加していたDF大崎玲央(32)の完全移籍での獲得を発表。昨季まで神戸で活躍し、J1リーグ戦や天皇杯での優勝を経験しているベテランDFが、リーグワースト38失点と苦しむ守備陣の立て直しに力を注ぐ。

J1、天皇杯の優勝経験を生かす

 「素直にこのチームの一員になれることをうれしく思いますし、同時に身が引き締まる思いです」。練習終了後に行われた報道陣の囲み取材で、大崎は札幌への加入が決まった心境をそう口にした。

神戸守備陣支え昨季限りで退団

 昨シーズン終了まで在籍した神戸では主にセンターバックやボランチなどを務め、5年半でJ1通算129試合に出場。2019年の天皇杯優勝や、昨季のJ1初優勝に貢献するなど、長きにわたって神戸守備陣を支えてきた。昨季限りで神戸を退団し、UAE1部のエミレーツ・クラブに完全移籍加入したが、試合出場はカップ戦の1試合にとどまり、加入からわずか2カ月で契約を解除された。その後はヨーロッパで移籍先を模索したが合意に至らず日本へ帰国。練習参加のオファーを受けた札幌の地で、正式契約をつかみ取った。

20日に正式契約の打診受け合意

 前日20日にクラブから正式契約の打診を受け、合意。なかなか所属先が決まらなかった苦しい時期を過ごしたこともあり「契約していただいて感謝の気持ちがありますし、僕はそれをピッチで返していけたら」と、活躍して札幌に〝恩返し〟することを誓う。

 チームは現在J1・20チームの中で最下位に沈む苦しい状況に陥っているが、大崎は「最下位ということにとらわれすぎず、何も終わっていないし、まだまだ半分残っている」と、ポジティブシンキングを持って前を向く。「一試合一試合、目の前の試合だけに集中して勝ち点を積み上げていければ、シーズン終わりに良い結果が出ているんじゃないかな」と、ここからの巻き返しに自信を持つ。「チーム戦術に乗った上で、自分の色、スタイルを出せれば」と、自身のストロングポイントと語るビルドアップや周囲へのコーチングで、チームの状態を上向かせていきたいところだ。

札幌ドームの雰囲気は「好き」

 過去に札幌との公式戦では13試合に出場。対戦相手として札幌サポーターの応援や札幌ドームの雰囲気を肌で感じてきた。「個人的にはドームの雰囲気がすごく好きで。(これまでは)敵として乗り込んでいたので嫌ではありましたけど、すごく雰囲気が良いなとずっと思っていた」。これからはその応援を背に受けて、札幌ドームのピッチを舞台に戦うこととなり、「今度は札幌のユニホームを着て、その声援を聞けるのは非常にうれしいです」と、札幌でのデビューを迎える日を今や遅しと待ち望んでいる。

最短で29日新潟戦から出場可能

 新天地での背番号は、神戸時代に着用し続けた愛着ある25番を選択。最短で今月29日のホーム新潟戦(札幌ドーム)から出場可能となる。逆襲の場となるリーグ戦後半戦で、札幌のためにその力を発揮していく。

 

◎大崎への一問一答はコチラ


プロフィール 大崎 玲央(おおさき・れお) 1991年8月7日生まれ、東京都出身。桐蔭横浜大学から2014年に北米サッカーリーグのカロライナ・レイルホークスに加入してプロキャリアをスタートさせた。その後J2横浜FC、J2徳島を経て、18年途中にJ1神戸に完全移籍。神戸では19年に天皇杯優勝、23年にJ1優勝を経験している。23年末にUAE1部のエミレーツ・クラブに完全移籍したが、加入から約2カ月で契約解除となった。J1・J2通算204試合出場3得点。187センチ、82キロ。ポジションはDF。利き足は右。

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