〝良き先生〟の教えでプレーの幅広げる札幌MF原康介が初のリーグ戦スタメン狙う
■6月21日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
北海道コンサドーレ札幌は23日のホーム横浜M戦(札幌ドーム)に向けて、戦術練習などを行って調整した。MF原康介(18)は今季リーグ戦に8試合出場しているが、いずれも途中出場。高卒ルーキーながらチーム2位タイの2得点を挙げているアタッカーが、前半戦最後の一戦で自身初のリーグ戦先発を目指す。
出場8試合全て途中出場で2得点
全38試合で行われる今季のJ1リーグ戦。札幌は次戦の横浜M戦で折り返し地点を迎える。札幌にとっては悔しい出来事の方が多かったシーズン前半戦だが、その中で明るい話題となったのが原の活躍ぶりだろう。
ホーム町田戦で今季チーム初得点
第2節アウェー鳥栖戦(0●4)で後半24分に途中投入されてJリーグデビューを飾ると、左サイドから積極的に勝負を仕掛ける姿勢を披露。そして第4節ホーム町田戦(1●2)では、後半39分にチームの今季初得点となるプロ初ゴールをゲットした。4月以降はリーグ戦出場が一時遠のいたものの、5月半ばから再び起用される機会が増え、第17節アウェー東京V戦(3●5)の後半アディショナルタイム4分にリーグ戦2得点目をマーク。攻撃陣にケガ人が相次ぐ現在の札幌において、原の攻撃能力は欠かせない武器となりつつある。
シーズン前半 自己採点は何点?
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原にここまでの戦いを自己採点してもらうと「50点ぐらい」と答えた。「結果は少し付いてきてますけど、内容はまだまだ自分的には足りないところがあるので、もっと追求していきたい」と、貪欲にさらなる成長を追い求める。
繰り返し左サイドから右足でクロス
そんな成長への渇望が見て取れたのが、この日の全体練習後に行った自主練習。主戦場である左サイドから右足でクロスを上げる練習を長時間繰り返した。「ドリブルとクロスの二つを使っていけたら、相手も止めることが難しくなる」。プレーの幅をより広げようとアドバイスを求めたのは、同じく左サイドを主戦場としてプロの世界を戦い抜いてきた、歴戦のMF長谷川竜也(30)だ。「竜也くんは自分の中でいろいろな基準を持っている。例えばおへその位置をどう向けて蹴るとか、ボールの置く位置の細かい修正をしてくれるので、すごく刺激になります。ここまで考えているのかって。(技術も)めちゃくちゃうまいですし、話もうまい。もっとこうしたらいいとか、(教えるのが)すごく上手で、本当に勉強になります」。〝良き先生〟の教えを受けた原が、今後どういう進化を見せるのか。
「出たい気持ちはあります」
今週は2日続けて主力組でプレーしており、リーグ戦初先発の可能性が浮上。原自身も「スタメンで出られたら、とずっと思っているし、出たい気持ちはあります」と、初のスターティングイレブン入りに意欲を見せている。ニューヒーローからチームの攻撃の鍵を握る存在へ。背番号35が強豪・横浜Mに立ち向かう。