交流戦MVP男・水谷瞬が土壇場の同点打! 「あらためて野球の怖さを知りました」
■パ・リーグ8回戦 楽天9ー9日本ハム(6月21日、エスコンフィールド北海道)
交流戦の勢いそのままに タイムリー×2
日本ハムの水谷瞬外野手(23)が21日、エスコンフィールド北海道で行われた楽天戦に「3番・左翼」で先発し、2本の価値あるタイムリーを放った。
セ・パ交流戦「日本生命最優秀選手賞」を受賞した若き大砲が、リーグ戦再開初戦も得意のバットで存在感を示した。
三回1死二、三塁で1点差に詰め寄る2点打
ジェッシーの勢いが止まらない。最初の見せ場は3点ビハインドの三回1死二、三塁。「チャンスだったので、なんとかランナーをかえす思いで打席に入りました」と早川のチェンジアップを左翼線へはじき返し、反撃の突破口を開いた。
九回の一打で試合を振り出しに 会心の一撃に笑顔
敗色ムード漂う九回には、2死二塁で同点の中越え三塁打。ベース上で力強く胸を叩き、感情を爆発させた。
土壇場で見せた会心の一振りを「一打同点と考えすぎずいけたから、素直に初球からアプローチできたのかな」と笑顔で振り返った。
まさかのプレーに再認識 「諦めなければこういうこともある」
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野球は九回2アウトから。言い古されたフレーズを実際に体現した水谷は、同点劇に沸き返る周囲とは対照的に、複雑な感情を抱いていた。九回に得たチャンスは、相手守護神・則本の送球エラーによるものだった。
「パンと(打球が)飛んで(ベンチへ)帰ろうかな~? と思ったけど、見届けて…。アウトになっていたらセーブがついていたところから、あわや負け投手になりかねない。あらためて野球の怖さを知りましたし、捉え方を変えたら、諦めなければこういうこともあると思えました」
大ブレーク中の6年目野手 交流戦では歴代最高打率
打席へ立つたびに、高い期待感を抱かせてくれる。球団17年ぶりのMVPに輝いた交流戦は全18試合に出場し、歴代最高打率を更新する.438をマーク。12球団5位タイの3本塁打、同3位タイの13打点と打ちまくり、チームの勝利に貢献した。
さらなる飛躍へ 上々の再出発
久々のパ・リーグ相手でも、変わらず実力を発揮し「(交流戦が)終わった瞬間アカンやんって言われるのは、ちょっと嫌やったので。いきなり3三振したら恥ずかしくて、あしたもう来られんですからね(笑)」
新進気鋭のスラッガーは、上々の再スタートを切り、足取り軽く球場を後にした。