PKによる失点響き札幌が横浜Mに惜敗・・・ 後半戦で最下位から巻き返し図る
■J1第19節 札幌0―1横浜M(6月23日、札幌ドーム)
今季最多2万6677人の観衆が見守る中、北海道コンサドーレ札幌は難敵横浜Mを相手に、90分間がっぷり四つに組み合って互角以上の戦いを見せた。結果はPKによる失点が響き惜敗。今季ベストと言っても過言ではない試合内容ながら、リーグ戦5連敗という厳しい現実を突きつけられた。
難敵相手に善戦もリーグ5連敗
札幌のこの一戦に懸ける思いは、試合開始早々のプレーから見ることができた。横浜Mのキックオフで試合が始まると、ボールを自陣に下げる相手選手たちに対して、17試合ぶりにリーグ戦で先発出場したMF長谷川竜也(30)が、猛然と敵陣深くまでダッシュしてプレッシャーを掛けに行った。恥骨痛のため今季初めてリーグ戦を欠場したMF荒野拓馬主将(31)に代わってキャプテンマークを巻いたMF駒井善成(32)が、「そういうところが本当に竜也の良いところ。練習から一生懸命プレスを掛けたりして、そういう姿勢がゲームでもしっかり出ていた」と評する長谷川の〝先制攻撃〟に勢いづけられ、札幌は序盤からエンジン全開で攻撃的なサッカーを展開。前半は横浜Mの6本を上回る7本のシュートで相手ゴールに襲いかかった。
惜しい!近藤ダイレクトボレーも
最も横浜Mゴールに迫った瞬間が、前半8分にMF近藤友喜(23)が放ったダイレクトボレーだ。FW鈴木武蔵(30)が頭で落としたボールに反応すると、ペナルティーエリア内で右足を振り抜いたが、相手GKのファインセーブに阻まれ惜しくも得点ならず。近藤は「入っていないので、あれを決められる選手にならなきゃいけない」と唇をかんだが、いまや札幌の攻撃の核となった近藤は、この日も再三チャンスを生み出した。
駒井がハンド「申し訳ない気持ち」
一進一退の緊迫したゲームが繰り広げられる中、後半14分、札幌にとって最悪な、思わぬ形で試合が動く。札幌陣内の左サイドからFWヤンマテウス(25)に上げられたクロスは、GK菅野孝憲(40)が難なくキャッチした。だが直後に長谷川がファウルを受けて試合が止まった際にVARが発動。オンフィールドレビューの結果、クロスボールに駒井が対応した際にハンドがあったと判定された。横浜Mに与えられたPKを、元札幌のFWアンデルソンロペス(30)がきっちり決めた。「このゲームから札幌らしさを取り返して、前に進んでいこうというところだった。自分がPKを取られてしまって。申し訳なかったという気持ちがすごくあります」と、駒井は反省を口にする。結局この1点が最後まで響き、スコアが動くことなくタイムアップ。札幌の最下位でのリーグ戦折り返しが確定した。