男子・旭川龍谷が準Vで初の全国切符【全道高校バスケ】
■全道高校バスケットボール大会最終日(6月23日、小樽市総合体育館)
▽男子決勝リーグ 駒大苫小牧89-52旭川龍谷
旭川龍谷が初進出の決勝リーグで2勝を挙げて準優勝。初の全国切符をつかんだ。22日の決勝リーグ初戦で東海大札幌を下すと、この日の第2戦で白樺に56-47で勝利。2017年に片山剛志監督(31)就任以降、地道に強化を続けてきた成果が8年目で実を結んだ。初優勝した駒大苫小牧の2校が8月4日開幕のインターハイに出場する。
白樺戦は第3Qで20得点大逆転
インターハイにマジック1で迎えた午前の白樺戦。前半を5点ビハインドで折り返すと、第3クオーターにこの試合両チーム最多の20点を奪い逆転に成功。最後まで手に汗握る展開を制すると、会場には一際大きな歓声が響き渡った。SG池崎豪主将(3年)は「前半なかなか自分たちのシュートが決まらなくて、リードされる場面が多かったが、後半しっかり自分たちのブレークが、ちょっとずつ出していけるようになって、スリーポイントも当たり始めた。それが勝つ要因になったかな。新人全道で3位になって、そこからずっとインターハイ目指してチームでやってきたので、ほんとに嬉しい気持ちが、一番でかいです」と声を弾ませた。
2017年に片山監督就任 強化着々
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片山監督就任当時、部員は10人ほど。出れば1回戦負けするようなチーム状態だった。指揮官は白樺3年時にインターハイに初出場した時の司令塔。北海道教育大岩見沢時代には、インカレ出場経験を持つ。監督就任後は4人の外部コーチと一緒に少しずつ強化に取り組んできた。現3年が1年だったウインターカップ北海道予選で全道大会に初出場。それから新人戦を含み、6大会連続での全道大会出場。部員も今では3倍の31人。今年2月の新人戦では3位に食い込むなど、全道常連に定着した。
豊富な運動量と機動力で走り切る
チームスタイルは、豊富な運動量。「白樺で出たインターハイの実体験として、留学生やビッグマンがいない環境の中で、うちの選手も見ての通りスモールラインアップ。機動力で 40分間走りきって、前からガンガン当たって、相手にトラップをしてミスを誘って、攻撃回数を増やすことをコンセプトにして、やっと形になってきた」。恩師の白樺・宮下真和監督(45)に、成長した姿を見せつけた。
「インターハイ1勝をつかめるように」
初陣舞台でも臆することはない。池崎主将は「OBの人たちの今までの努力とかがあって、自分たちもこういう結果残せたので感謝したい。歴史を作れたのは嬉しい。全国大会を経験しているメンバーは1人もいないが、その中でも自分たちの特長であるプレークと、前からプレスをどんどん仕掛けて、インターハイ1勝をつかめるように頑張りたい」。辰年にふさわしく、旭川龍谷が高みへ向かって昇っていく。
■初優勝した駒大苫小牧・田島範人監督
「オフェンスの部分で、ちょっと手を加えたのが、なかなかうまくいかなかったが、ディフェンスをとにかくしっかりやってくれた。全試合で失点が少ない。そこが最も彼らの評価できるところ。オフェンスがうまくいかなくて、本当は崩壊しそうなんだけど、ディフェンスを頑張って耐えて、アグレッシブにそこだけ、失点だけ抑える。目指すバスケットに近かった」