パリ五輪バドミントン日本代表の道産娘トリオが札幌で壮行会
女子ダブルスの永原&松本 混合ダブルスの東野
今夏のパリ五輪に2大会連続で出場するバドミントン女子ダブルス「ナガマツ」ペアの永原和可那(28、北都銀行、芽室町出身)&松本麻佑(28、同、札幌市出身)と、2021年の東京五輪で混合ダブルス銅メダルに輝いた「ワタガシ」ペアの東野有紗(27、BIPROGY、岩見沢市出身)が25日、札幌市内で行われた壮行会(北海道バドミントン協会主催)に出席。2度目となる大舞台での決意を語った。
前回の雪辱を期す「ナガマツ」 完全燃焼でメダル奪取へ
「ナガマツ」はメダル獲得が期待された東京五輪で、まさかの準々決勝敗退を喫した。松本は「1度目は悔しい結果に終わったので、今回はしっかり楽しむことを目標に、自分たちの力を出し切って終われるように頑張りたい」。永原は「2度目の挑戦。東京五輪では自分たちの力を出せずに悔しい思いをして、その悔しさを糧にこの3年間、自力を上げて頑張ってきました。この3年間でやってきたことを、全て出し切れるようにプレーしたい」と言い切った。
最高の色を目指す「ワタガシ」
東野は「東京五輪では銅メダルという悔しい結果に終わったので、パリでは金メダルを獲得して、北海道に帰ってこられるように頑張ります」とそれぞれの思いを語った。
ジュニア時代から切磋琢磨してきた3人
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「ナガマツ」ペアは東野の1学年上。ジュニア時代から実力を認め合う道産子トリオだ。松本は「昔はシングルで何度も対戦したことがあるんですけど、ミックスダブルスをやっていても、男子に劣らない技術力だったり、メンタル面もすごい。一緒にメダルを持って帰って来たい」
永原は「北海道出身3人で一緒にこの会に出席できるのもすごくうれしいと思いますし、お互い前回の東京大会で悔しさを感じた。3人でもう一度、再挑戦というか、リベンジという気持ちで頑張りたい。種目は違うんですけど、東野とは遠征中、いつも一緒に移動したり、ご飯に行ったりとか、常に仲良くしていて、すごく刺激をもらえる存在。年下なんですけど、すごく尊敬できるところもたくさんある。今回も3人で頑張ってきたい」と言い切った。
東野は「いつもナガマツペアに刺激をもらっていて、自分も頑張ろうと思っているので、3人で北海道に金メダルを持って帰って来られるように頑張りたいです。」と思いを重ねた。
家族の応援をパワーに 松本「パリで一緒に戦える」
東京大会はコロナ禍で1年延期。その上、無観客での開催だったため、家族は会場に入ることができなかった。この日の壮行会には、3人の家族も出席。松本は目に涙をためながら「あんまり言うと、たぶん泣いてしまうと思うんで」と家族への思いを口にした。
「自分たちが負けた後に『一番のファンだから』って連絡をくれた。永遠に応援してくれるのはやっぱり家族。パリで一緒に戦えるのを楽しみにしている。(両親)2人も初めての海外なので、楽しい思いで帰ってほしい。感謝の気持ちはパリが終わった後に伝えさせていただこうかなと思ってます」と思いを明かした。
還暦を迎える両親へ 最高の贈り物を
永原は「コートの中で楽しくプレーしているのを一番、見たいと思う。親はフランスに来るのも初めてで、すごく楽しみだって言ってくれていた。今年で60歳っていう還暦のタイミングでもあって、その還暦のプレゼントになったらうれしい。パリの舞台で親に最大限の恩返しができるように私たちも頑張りたい」
東野「金メダルを首にかけてあげられるように」
東野は「お母さんは福島の中学校の時からずっと付いて来てくれて、東京オリンピックが終わったタイミングで家に戻ってくれたんですけど、自分の好きなことを何もせず、私のわがままや迷惑に付き合ってくれて、本当に申し訳ない気持ちでいっぱい。今回はパリにお母さんも来てくれるので、金メダルを首にかけてあげられるように頑張りたいです。お父さんは体調を壊してて大会には見に来れないですけど、テレビで応援してくれると思うので、2人に感謝の気持ち、恩返しができるように頑張りたい」
パリの大観客の前でメダルを獲得し、笑顔満開で表彰台に上がる。