東海大札幌高を卒業した桑谷呼太郎前主将がメジャー入り目指して米ロサンゼルスの大学へ
クラブ野球選手権終了後に渡米
全日本クラブ野球選手権北海道地区大会が6月29日から栗山町営ほかで開幕する。今大会から帯広俱楽部に加入した桑谷呼太郎内野手(18)は3月に東海大札幌高を卒業。9月からアメリカ・カリフォルニア州の2年制大学であるカレッジ・オブ・ザ・キャニオンズに進学することが決まった。将来は「メジャーリーガーになりたい」と、今大会終了後の8月には大きな夢に向かって海を渡る。
NPBよりも上のレベルでお金も
まずは父・伸一さん(48)も投手として活躍した出身地の社会人野球チームでデビューする。その後のアメリカ挑戦については、「やっぱり野球が大好きなんで。日本のNPBよりもさらにレベルの高いところで野球をやってみたいって思ったのと、お金ですね。昔からお金持ちになりたいっていう夢を持ってて。自分の好きなものを職業にしたいと思って。まだ夢見てます」と熱っぽく語った。
同じ所属の元ソフトバンク古谷へ
今季から所属した帯広俱楽部には元ソフトバンクの古谷優人投手(25)が所属。渡米する前には「もちろん。全て聞きたいと思ってます」と質問攻めにするつもりだ。
1学年上には阪神入団の門別啓人
東海大札幌高では1年秋から内野手としてベンチ入り。1学年先輩には、阪神の門別啓人投手(19)がプレーしていた。門別が高校野球を引退した後の2年秋から主将を務め、その秋の全道大会には出場したが、3年の春と夏は2季連続で支部予選敗退を喫していた。
父親と指揮官から渡米のススメ 「アメリカとか行けばいいべや」
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進路に迷っていた2年夏頃に自宅で素振りをしていた際、父・伸一さんから「アメリカとか行けばいいべや」と助言を受けた。また、その年の冬頃には大脇英徳監督(49)からも「アメリカっていう選択肢もある」と言われ、腹は決まった。
大谷や松井の試合観戦できるかも
大学の所在地はロサンゼルス(LA)。「決め手は気候とかですね。やっぱり冬に北海道でやってて、雪が降るところとか寒いところって野球がやりにくい」。LAといえば、今季から元日本ハムの大谷翔平(29)がプレーするドジャースの本拠地でもある。「見られるかもしれない。パドレスの松井裕樹も」と声を弾ませた。
佐々木麟太郎は同学年も「別格」
同学年で花巻東高時代から注目されていた佐々木麟太郎(19)はアメリカ・スタンフォード大に進学。すでにMLBドラフトリーグで実績を積んでいるが、「彼はちょっと別格。普通、野球留学は2年制の短大が多い。自分も野球で結果を出して、4年制の大学に編入するのが目標です」。スタート地点は違うが、自分なりのペースで、少ずつ目標に向かっていく。
日本人ショートで歴史を変えたい
身長171センチで右投げ左打ち。セールスポイントは「昔から守備が得意で、安定した守備力を武器にはしているんですけど、やっぱりそれだけでは生き残れないのがアメリカ。今はバッティングの方にも磨きをかけてます。大学ではショートに入りたい。今まで日本人でショートをやっている選手はあまりいない。歴史を変えるぐらいの気持ちで行きたい」。可能性無限大の18歳が、野球の本場で勝負する。
■プロフィール 桑谷 呼太郎(くわたに・こたろう) 2006年2月5日、帯広市生まれ。171センチ、72キロ。右投げ左打ち。紋別潮見小2年時、潮見アトムズで野球を始める。帯広第一中ではとかち帯広シニアでプレー。東海大札幌高では1年秋からベンチ入り。2年秋に新チームの主将として全道大会へ出場。3年春夏は札幌支部大会で敗退。家族は両親。