【プレーバック・写真入り】J1第20節 FC東京1-0札幌(6月26日、東京・味の素スタジアム)
後半39分に虎の子の1点決められ…6連敗
北海道コンサドーレ札幌はFC東京とアウェーで対戦し、0-1で敗れて6連敗を喫した。札幌は前節から中2日で敵地に乗り込み、FC東京は3試合連続関東での試合で中3日のホーム。それでも札幌は試合を通して前からプレスをかけ続け互角に渡り合ったが、後半39分に相手FW安斎颯馬(21)に決められて力尽きた。札幌は3試合連続無得点の完封負け。
最初に猛攻を見せたのは札幌だった。前半6分、FW菅大輝(25)がDF髙尾瑠(27)からのアーリークロスをトラップし、ペナルティーエリア内左からファーサイドへの強烈な左足シュート。しかし日本代表GK野澤大志ブランドン(21)に左手一本で止められる。同27分にもロングフィードからMF長谷川竜也(30)が落としたボールを菅がワントラップしてエリア内中央やや左で強烈ボレーを放ったが、これも相手の守護神に死守された。
札幌は守備も集中していた。同35分、元札幌の相手DF白井康介(30)の右クロスに合わせてエリア内中央でフリーのU-23日本代表FW荒木遼太郎(22)にシュートを浴びたが、至近距離にいたDF岡村大八(27)がヘッドでクリア。同40分にも自陣ゴール前中央へスルーパスを通され、相手の道産子MF松木玖生(21)にシュートモーションに入られたが、岡村の寄せに、髙尾のカバーリングもあってこれを阻止した。
前半は0-0で折り返し、後半に突入。12分、この試合でリーグ戦初先発となったMF田中克幸(22)が敵陣ペナルティーエリア手前やや右の位置で直接FKのキッカーを務めた。うまく巻いたニアへの左足シュートだったが、距離が近くて落ちきらずクロスバーの上へ外れた。
後半に入っても互いに集中力を落とさず、激しい攻防が繰り広げられた。同28分、松木のスルーパスに安斎に抜けられて左足シュートを打たれたがGK菅野孝憲(40)が左手一本でこれをセーブ。相手FWディエゴオリヴェイラ(34)にも詰められたが、これはボランチのDF馬場晴也(22)が戻って自由にはさせなかった。
一瞬のほころびが出たのが同39分だった。相手右サイドでFC東京MF原川力(30)がファーサイドへの正確なワンタッチクロスを上げ、エリア内やや左で安斎が左足を合わせると、シュートはクロスバーに当たりそのままゴールの中へ。それまでファインセーブを続けていた菅野も反応したが、これには万事休す。虎の子の1点を決められた。
その後も選手交代で若手を投入して手は打ったが、最後まで得点は奪えず。アディショナルタイム6分を終えて試合終了のホイッスルが響いた。
試合後、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(66)は「若い選手が多く出ていた中で、良い戦いをしてくれた。敗れはしたが素晴らしいゲームをしてくれた」と選手たちを擁護。これで6連敗となったが「前節のマリノス戦も負けに値しないゲームだった。せめて引き分けでもおかしくなかった。一つの勝利がきっかけになれば連勝もしていくことができる」と前を向いた。
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■リーグ戦初先発のMF田中克幸(22)
「勝てなかったということが全てなので。まだまだ足りないということに尽きます。(直接FKは)感触も良かったですし、枠に飛んでいたらたぶん入っていたと思います。(FKは)自分の武器なので、あれを決めきって勝たせられるような選手にならないといけない。本当に結果というところだけが今求められているので、そこから逆算して勝てるような試合運びというのをチーム全員で意識して、勝ちだけにこだわってやりたいです」