高校野球
今春結成の岩内・俱知安農業・寿都・未来創造連合が初勝利【南北海道小樽】
■全国高校野球選手権南北海道大会小樽支部(6月27日、小樽・桜ヶ丘)
▽1回戦 岩内・俱知安農業・寿都・未来創造連合13-5小樽水産
今春結成した4校連合が、終盤に大量得点を挙げて初勝利した。岩内は3年生が5人で、このままだとこの夏で休部の見込み。連合の監督も務める岩内・福光亮監督(45)は「なんとかこの1勝で部員確保につなげたい」と切実に訴えた。29日の準決勝では、小樽支部初の連合による代表決定戦進出へ、俱知安と対戦する。
岩内は3年生が抜けると部員ゼロに
ユニホームはバラバラだが、心は一つ。4校連合17人が勝利の余韻に浸った。岩内のメンバーにとっては、単独で出場した昨春以来の勝利。先発したエース・前煌大投手(3年、岩内)は5回2失点にまとめ「後ろを(田中)暁斗が良く投げてくれた」と寿都のチームメートに感謝した。
かつて全道大会4強入りしたことも
試合後、福光監督は「岩内の事情で申し訳ないですが」と切り出した。1948年創部。2002年夏の南北海道大会4強など、夏3度、秋に1度、北海道大会で4強入りしたことのある古豪が窮地に陥っている。昨春は単独で1勝を挙げたが、夏に3年生が引退し、秋は5人。同校野球部OBでもある指揮官が、他の部活生や帰宅部の生徒をかき集め、なんとか10人で出場も、小樽双葉に0-28で敗れた。今春は「当然、単独で出たい思いもあるんですけど、現実問題、ちょっと難しい」と連合での出場を決意。「夏も迷ったんですよ。秋もそうでしたが、ただ出て終わりというような感じになってしまので。それで、春の仲間が、やるべやるべって。悩んだ末、連合でいくことに」と苦渋の決断を下した。