矢沢宏太 投打二刀流で再出発 「2カ月ぶりにバットを振りました」
イースタン・リーグ12回戦 ヤクルト-日本ハム(6月28日、鎌ケ谷スタジアム)※雨天中止
24日に1軍選手登録抹消
日本ハムの矢沢宏太投手兼外野手(23)が投打二刀流として再スタートを切った。今月24日に1軍出場選手登録を抹消。1軍では投手に専念していたが、約2カ月ぶりに打撃練習を再開している。
見た目も一新 黒髪でリスタート
数週間前にど派手な金色に染めた髪は〝染髪禁止〟の2軍ルールで真っ黒になっていた。
「1軍だからこそ、できたこと。2回ブリーチして。(金髪は)やってみたかったんです。でも、これはこれで評判はいいですよ」。髪を触りながら、照れくさそうにはにかんだ。
納得の2軍落ち 「ファームでやらないとダメだな」
八回からマウンドに上がった23日の楽天戦(エスコンフィールド北海道)で四球が絡んで2点を失い、2軍降格が決まった。もちろん悔しさもあった。それでも、現実を受け入れ、前向きに捉えている。
「もう一回いいピッチングするには、ファームでやらないとダメだなと。今の感じでは、1軍にいられないと思っていました」
今季は1軍で投手に専念 6月7日のヤクルト戦でプロ初勝利
投打二刀流に励む矢沢だが、4月中旬から打者としては出場せず、投手調整に専念していた。5月頭に今季初めて1軍昇格し、プロ初勝利をマークするなど、リリーフとして17試合に登板した。
打撃練習再開 「良い感じできています」
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2軍再調整となり、バッティング練習も再開。「1軍では全くやらなかったので、2カ月ぶりにバットを振りました。1日目、2日目は全然、振れなかったですけど、きのう、きょうは良い感じできています」。この日28日は雨で室内での練習となったが、気持ち良さそうにバットを振った。
投手・矢沢に新庄監督が指令 「ストライクが入るように」
打者・矢沢が再始動。投手・矢沢は、課題を明確に再出発する。新庄監督は「ファームの方でストライクが入るようにしてもらいます」と話しており、本人も「ストライクゾーンに投げていくのと、ボール球でしっかりスイングをさせていく。どっちもしっかりやりたいです」と表情を引き締める。
リリーバーの大変さを痛感した1軍生活
およそ1カ月半の1軍生活では、リリーフの大変さを身をもって体感した。
登板を重ねるたびに、制球に苦しみ「僕は出力が高いとコントロールがまとまりやすい。シンプルに体力的に落ちちゃいました。毎日、肩をつくる、どういう準備をするか分からなかった。試合前のブルペンでも、今考えると投げすぎかなって思います」
ブルペン陣の過酷さは想像以上だった。「テレビで見ていたら、この人、きのう投げていないじゃんと思うけれど、裏では投げている。やっぱり大変だなって、あらためて思いましたね」
そして杉浦、山本拓らはブルペンで、数球投げてマウンドに立つ。「これで行くんだ。すごいな」と衝撃を受けた。
二刀流での1軍再昇格へ心機一転
さまざまな経験を積み、「本当に勉強になりました。良い場面でも投げさせてもらいましたし、充実した期間でしたね」。今後はコンディション次第となるが、近日中に打者として実戦に出場。週明けには、投手として登板機会もありそうだ。
投打二刀流で1軍再昇格をアピールしていく。