清水優心が途中出場でアピール 打っては適時二塁打 守っては4回無失点「存在感を出していけたら」
■パ・リーグ9回戦 ソフトバンク7-1日本ハム(6月29日、エスコンフィールド北海道)
首位独走のソフトバンク相手に攻守で一矢報いた
限られたチャンスをものにした。日本ハムの清水優心捕手(28)が六回の守備から途中出場し、この日チーム唯一の適時打をマーク。守備でも4イニングを無失点に導き、攻守で首脳陣にアピールした。
5月31日に1軍昇格を果たすも、好調な田宮裕涼捕手(24)の陰に隠れていただけに、少ない出場機会で結果を残し、今後に向けての光を見せた。
得点機で巡ってきた第1打席 チェンジアップを捉えた
意地の一打だった。六回から田宮に代わり、マスクをかぶった清水。この日の第1打席は七回1死二塁の好機で巡ってきた。ソフトバンク先発・大津が投じた121キロのチェンジアップを振り抜くと、打球は左中間を破る適時二塁打となった。
目の前のプレーに集中 「やることは変わらない」
「自分がやることは変わらないと思いましたし、自分の立場的にもチームうんぬん言っているあれではない。出た時は、自分のできることをやろうっていう考えがあるので、きょうはうまく打てたかなと思います」
投手陣を巧みにリード 導いた無失点リレー
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守備でも投手陣を引っ張った。「(伊藤)大海も苦しいピッチングをしていたので、また次もあいつはあるので、次に向けて」とまずは先発の伊藤とコンビを組み、六回を無失点で終えた。すると、2番手・斎藤を2回無失点、3番手・ザバラも1回無失点に導くなど、六回からはスコアボードに「0」を並べた。
特に斎藤の直球が乱れていた。清水は「きょうは変化球が入るな」と制球が安定していた変化球を多めに配球。五回まで大量7得点を記録していたソフトバンク打線を鎮火させた。
同期からも刺激 「少ないチャンスをものにして」
5月22日に28歳となった。「僕らも年を取りましたわ、もう28っすよ」と冗談めかしたが、まだまだ老け込む年齢ではない。今年から、高卒同期で入団した立田将太さんが鎌ケ谷・勇翔寮の管理担当を担っており、清水は「28で寮長ってどういうことですか」と笑う。
同じく高卒同期の浅間も1軍に上がってきた。「(浅間)大基も(松本)剛さんがいなくなってチャンスだと思うので、その少ないチャンスを僕たちはものにしてやっていけたら」。1996年世代の巻き返しに闘志を燃やした。
強力ライバルにも臆さない 狙うはレギュラー奪取
ライバルの田宮は打率.316を記録しているが、おめおめとポジションを譲るわけにはいかない。
「少ないチャンスになると思うので、自分の存在感を出していけたら」。これまで培った経験をフルに生かして、出場機会の増加を狙う。