リーグ戦7連敗の札幌で新加入DF大﨑玲央が初出場「課題が見えた」
■J1第21節 札幌0-1新潟(6月29日、札幌ドーム)
4試合連続完封負けは22年ぶり
ホームに新潟を迎えた北海道コンサドーレ札幌だったが、後半7分にカウンターから喫した1失点が最後まで響き、3試合連続となる0-1での敗戦。J1でのリーグ戦7連敗は2012年以来12年ぶり、4試合連続完封負けは02年以来22年ぶりと、いずれもJ2に降格した年に記録した不名誉な数字に肩を並べてしまった。新加入で札幌デビューを果たしたDF大﨑玲央(32)の存在を起爆剤に、奮闘を見せたいところだ。
後半25分出場でいきなり見せ場
1点を追う後半25分にピッチインした大﨑は、投入直後の同26分にいきなりチームをピンチから救うプレーを見せた。ペナルティーエリア内でパスを受けて前を向いた新潟FW小野裕二(31)に体を寄せて対応。ぶつかり合いでバランスを崩した上に、GK菅野孝憲(40)が前に出てコースを消したこともあって、小野が放ったシュートは右ポストに直撃して事なきを得た。「あれはスゲさん(菅野)がうまく出てきてくれて助かったシーン」と菅野をたたえるが、大﨑の対応のうまさも光り、札幌デビューから早々に守備能力の高さをアピールした格好だ。
「もう少しボールを握って、パスのテンポとか…」
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ボランチとしてプレーしたこの日は合流してまだ日が浅いこともあり、「自分が入ってもう少しボールを握って、パスのテンポとかそういうところで流れを変えられればと思っていたけど、なかなかうまくやることができなかった」と、攻撃面での特長を披露するシーンこそ多くなかったが、「自分自身でも課題が見えましたし、次の試合に向けていろいろと準備していければ」と、次戦に向けて立て直しを図っていく。
チームの課題は明確
今月8日の練習参加以降、チームが過密日程を戦っていたこともあり、練習試合が組まれなかったため、この日が札幌の選手としての初実戦。4試合連続無得点と悩めるチームの一員として戦った中で、攻撃面での課題は見えてきた。「単純にパスのテンポをもう少し速くするところであったり、クロスやパスの質というところだったり。クロスのときにも(敵陣ペナルティーエリア内に)武蔵しかいないというシーンも何度もある。そういう人を掛けなければいけない場所に人を掛けていければ点は入るかなと思います。あとはちょっと横パスが多いなと感じていたので、自分が入って縦パスというところは意識してやっていたつもりではいます」。新たな戦力と共に得点力不足の解消へとつなげていきたい。
試合をコントロールできるように
前所属のUAE1部エミレーツ・クラブで出場した2月の試合以来、4カ月ぶりとなった実戦で、アディショナルタイムも含めて約30分間プレー。自身もこの一戦を定位置確保への足掛かりとしたいところだ。「時間が短かったので、もう少し出たかったなというのが本当ですけど、それは自分でどんどんチャンスをつかまなければいけないだけなので。時間が増えれば増えるほど、自分がゲームをコントロールできるシーンを増やせればいいかなと思うし、それが自分の役割だと思っている」。赤黒戦士としての第一歩を踏み出した背番号25が、J1残留を目指すチームにとって必要不可欠な存在であることを、次節アウェー鹿島戦(7月6日、カシマ)での活躍で、より強く印象づけたい。