河野竜生 2年連続30試合登板に到達 準備の省エネ化を実践「10球あれば肩はできる」
■パ・リーグ10回戦 ソフトバンク10ー3日本ハム(6月30日、エスコンフィールド北海道)
3番手登板で1回をパーフェクト
日本ハムの河野竜生投手(26)が30日、エスコンフィールド北海道で行われたソフトバンク戦に3番手で登板。七回からマウンドへ上がり、1番から始まる好打順を3者凡退に封じ込めた。
失点が許されないシーンでマウンドへ 11球でシャットアウト
最終的には一方的なゲーム展開になったが、登板時点での点差はわずか2点。首脳陣はゲームの流れを引き戻すため、勝ちパターンの左腕をマウンドへ送り出した。
わずか11球で強力打線を料理し、期待に応えた河野は「点差は本当に関係ない。きょうみたいな展開で行くからこそ、できることもある。毎試合どんな展開、場面でも貴重な1試合には変わりない」と涼しい顔で好投を振り返った。
ここまでチームトップタイの30試合登板
節目の数字を軽々とクリアした。この日で2年連続となる30試合登板に到達。田中正義、マーフィーに並ぶチームトップの登板数に「数字だけなら良く見えるけど、苦しんだ時期もあった。その中で起用してくれた監督、コーチに感謝したいです」と謙虚な言葉を並べた。
経験値を上げたプロ4年目の昨シーズン
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昨季は本格的に中継ぎへ転向し50試合に登板。来る日も来る日もブルペンで準備を繰り返すリリーフ稼業は、疲労との向き合い方が活躍の鍵を握ると痛感した。試行錯誤を繰り返しながら1シーズンを乗り切った経験は、現在に生きている。
「去年は初めてのリリーフで無我夢中。疲れ果てるまでぶっ飛ばそうと思っていたら、さすがにヤマ場が来た。交流戦の最後の週かな。その時は分からなかったけど、振り返ってみればフィジカル的にきつかった。でも、今年はそこまで疲れを感じない。僕の体が勝手にコントロールしてくれているのかも(笑)。不思議ですね」
疲労軽減策が奏功 今季ここまで防御率1.78
好調キープの要因は、ささいな取り組みの変化にある。昨季までは試合の直前にブルペンで15、6球投げるのを習慣としていたが、今季は「10球あれば肩はできます。仮に2、3球減るだけで10試合投げると20~30球違う。その分、ドライブラインのプライオボールとかを使って、極力投げるのを減らす。そこが改善点かな」と、準備の〝省エネ化〟で蓄積する疲労をコントロールしている。
今や必要不可欠な存在 さらなる飛躍へ気合十分
繊細な技術にタフネスさが加わった背番号28は、押しも押されもせぬリリーフ陣の中心へと成長を遂げた。
「去年と同じようにやってたら体力的にきつくなる。究極を言えば、何もしないでマウンドへ上がれるのが一番強い。いつ投げろと言われても行けるような準備をして、1年間1軍にいることが大事。そうすることで結果として50試合登板や、その先が見えてくると思う」
確立したルーティンを貫き、過酷なペナントレースを走り抜けるつもりだ。