石井一成 2軍戦で2発を放ち1軍再昇格 失意の降格中に支えてくれた人たちに感謝
■イースタン・リーグ13回戦 ヤクルト9-8日本ハム(6月30日、鎌ケ谷スタジアム)
インパクト大の2発で1軍切符を奪取
日本ハムの石井一成内野手(30)が30日、イースタン・リーグのヤクルト戦(鎌ケ谷)に「7番・遊撃」で出場。二回に先制の右越え2ランを放ち、四回にも2打席連発となる中越え2ランをマークした。
3打数2安打4打点と大きなインパクトを残し、7月2日のロッテ戦(エスコンフィールド北海道)から1軍昇格することが決まった。
胸に秘める向上心 試合後も室内練習場で打撃練習
二回は2死三塁から低めのボールをうまく捉えて、右翼席に運ぶ2点本塁打。四回は2死一塁からバックスクリーン右へ豪快弾を放った。
それでも石井は満足していなかった。試合後は「ちょっと打ちたいので」と室内練習場に直行し、黙々とバットを振った。猛アピールが実り、1軍再昇格をつかみ取っても「まだまだっすよ。これからです」と冷静だった。
ただちに再昇格へ照準 「悩んでいる暇はなかった」
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プロ8年目の今季は、二遊間のレギュラー奪取を目指してシーズンイン。開幕1軍入りもスタメンでの出場機会は多くなく、5月31日に1軍出場選手登録を抹消された。
「次にできるのは、上がる準備をすること。ごちゃごちゃ悩んでいる暇はなかった。アピールしていかないといけない立場なので、そこはもう一回しっかりやろうと思いました」。ショックも大きかったが、必死に切り替えた。
稲葉監督ら2軍首脳陣 栗山CBOからもゲキ
沈んだ気持ちを奮い立たせてくれたのは、2軍首脳陣、栗山CBOだった。
「コーチの皆さんも稲葉監督もそうですけど、栗山さんも声をかけてくれて、『まだまだこれからだからね』って言っていただいたので。それは大きかったですね」。ポジティブな声かけに救われた。
熱心な指導で復調 「いろいろと教えてもらっています」
2軍降格後、バッティングの状態が上がらず悩んでいた時も、打撃コーチ陣は寄り添ってくれた。
「稲葉監督もよく見てくれていて、いろいろと教えてもらっています」。この日は体調不良で休養していただけに「きょうは監督いなかったので、いる時に打ちたかったですね」と悔やんだ。
チームとともに再出発だ!
約1カ月の2軍調整を経て、1軍の舞台に戻る。チームは30日のソフトバンク戦で5連敗を喫し、起爆剤としても期待がかかる。
「二遊間を守ると思うんですけど、(チームを)引っ張っていきたいのが一番です。水野も(けがで)いないし、出ているヤツらが頑張ってやるしかない。勢い付られるように。でも、そんなに気負わずにいつも通りいきたいなと思います」。1軍で活躍することが、支えてくれた人たちへの〝恩返し〟となるはずだ。