ファイターズ
2024/07/04 18:30

《ハム番24時》7月4日

 試合前の練習中、新庄監督が思い立ったようにブルペンへ向かった。投球練習をしていた山本拓に投げる頻度が少なくなっていたカーブの使い方をレクチャー。直球、シュートとどう組み合わせるか、コンビネーションがカギだった。

 助言を終えた新庄監督は身ぶり手ぶりを交え「彼は真っすぐが下から伸びてくる。その後にカーブを投げると(打者の)目線が上がる」と説明。「カーブと、力感のないシュートでファウルを打たせて、クイックでアウトコースに伸びていく真っすぐ。真っすぐが150キロの腕の振り、カーブが155キロの腕の振り。打てない。147キロぐらいのシュートは打ち損じ、ファウルになる」と確信めいた口調で明かした。

 唐突にマンツーマン指導を受けた山本拓は驚きながらも「もともと投げているボールだけど、リリーフで緩い球は勇気がいる。データ的にも良くなかったので減らしていたけど、僕というピッチャーで考えると有効な球種になるという話をしてもらった」と感謝した。

 ブルペンで指示通りに投げると「ナイスボール! 十分十分。おおーっ!」と声をかけられ、何度も拍手された。練習後、山本拓は少し照れくさそうに「褒めて伸ばされました(笑)。失敗してもいいぐらいの感じでどんどんやっていきたい」と誓った。〝モチベーター〟を自認する指揮官の手腕が、垣間見えた。

ブルペンで投球練習する山本拓のボールを打席で確認する新庄監督(右)

 

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