大相撲
2021/11/27 15:23

一山本十両初V王手 11勝目

十両単独トップの2敗をキープした一山本。久々の道内出身力士優勝に期待がかかる

 大相撲九州場所13日目が26日、福岡国際センターで行われ、西十両4枚目の一山本(28、岩内出身=二所ノ関)が東11枚目の炎鵬(27、宮城野)を突き落としで下し、11勝2敗で来場所の幕内復帰を確実にした。十両単独トップを守り、きょう14日目にも1994年7月場所の立洸(立浪)以来となる北海道出身力士の優勝が決まる。

単独トップ守る

 安定感抜群の相撲で、1場所での再入幕に当確ランプをともした。一山本が168センチの小兵・炎鵬を突き落として5連勝。立ち合いから力強い突きで相手を懐に入らせず、十両単独トップをキープする11勝目を挙げた。
 「相手がしっかり見えていて、中に入られそうになったところも落ち着いて突き放して相撲が取れたので良かった」
 道勢27年ぶりの栄冠へ“マジック2”だ。きょう27日の朝乃若戦に勝ち、ただ一人3敗の荒篤山が敗れれば、自身初の十両優勝が決定する。北海道出身力士では、94年7月場所の立洸以来の快挙となる。
 優勝について問われた一山本は「あんまり聞かないようにしてください」と笑顔で耳をふさぐしぐさを見せつつ、「意識しちゃうと硬くなっちゃうので、最悪あと1番負けても大丈夫だと思って、あしたも良い相撲を取るだけ」と平常心を強調した。
 九州場所は初めてまげを結い、2年前には大けがも経験した因縁の場所。残り2番を白星で締めくくり、福岡の地に最高の思い出を加えてみせる。(近藤裕介)

関連記事一覧を見る

あわせて読みたい