《荒木大輔のズバリ解投》勝敗は気まぐれ ただ、絶対に間違ってはいけない勝負どころは存在する
■パ・リーグ15回戦 ロッテ3ー1日本ハム(7月4日、エスコンフィールド北海道)
フラフラなスタートから立ち直り見せたバッテリー
注目の立ち上がり。上原はフラフラしていた。勝ちたい気持ちが力みを生んだのか。いきなり3本のヒットを許すなど、2死一、二塁のピンチを迎えた。ここを無失点で切り抜けたのは大きかった。ベンチに戻り、バッテリーを組んだ清水と話し合ったことだろう。二回以降は立ち直った。
ボールは一級品 四回まではいい時の上原
もともと持っているボールは一級品。そう簡単に打たれる球ではない。ストライク先行で、どんどんゾーンで勝負にいった。これはいい時の上原だ。ヒットこそ浴びたものの四回まではスイスイとテンポも良かった。
これで今季0勝4敗 勝ちきれない要因とは…
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だが、五回と六回に失点した。ここに勝ちきれない要因がある。今も昔も先発投手にとって五回は一つのポイントだ。勝っていれば、勝利の権利を手にする。体力的にもキツくなってくるところだ。その、課題とでも言うべきイニング。この日に限っては絶対に点を与えてはいけなかった。
痛かった六回の失点 響いた先頭打者への四球
五回の逆転は仕方ないとは言わないが、問題なのは六回だ。1―2の五回裏、味方打線がチャンスを迎えながら、得点できなかった。その直後の失点だ。これは痛い。しかも先頭バッターに四球を与えたのが響いた。
次回登板に期待 今回の結果なら機会はそう遠くない
勝敗は気まぐれなもの。最少失点に抑えていても勝てない時はある。逆に5~6点取られても、打線やリリーフ陣のおかげで勝ち星が転がり込むことがある。それは上原自身も分かっているだろう。ただ、点をやってはいけないシーンは存在する。その勝負どころは見極めてもらいたい。今回の結果ならば、次の先発機会はそう遠くないはずだ。
リリーフ陣の〝奮投〟が救い 大崩れはない
チームは借金生活に突入した。今が踏ん張り時なのだが、リリーフ陣の頑張りが心強い。この日も生田目、宮西、斎藤、山本拓と無失点ピッチングを見せた。このへんが耐えてくれれば、大崩れすることはない。