北翔大男子バレー 一戦必勝だ 全日本選手権29日開幕
北翔大の男女バレーボール部が、13日まで行われた道大学秋季リーグで史上初のアベック優勝を果たした。男子は10連覇中の東海大札幌を下して16年ぶり2度目、女子は2年ぶり28度目の頂点に立ち、29日に開幕する全日本バレーボール大学選手権(東京・大田区総合体育館ほか)への出場権を手にした。男子は30日の1回戦で大体大(大阪)と、女子は同日1回戦で至誠館大(山口)と対戦する。
道秋季リーグ16年ぶり優勝
王者を撃破した。男子上位リーグ最終戦で全勝の東海大札幌と対戦した北翔大が3―1で制し、勝敗で並んだがセット率で上回った。就任9年目で初の頂点へけん引した南部展生監督(47)は「長かった」と頬を緩めた。
10月の1次リーグでは、1度はマッチポイントまで追い詰めたが、悔しい逆転負け。「欲しいときの1点が取れないのが、弱さの原因だ」と指揮官はメンタル面での奮起を促した。
このゲキに攻守の要が応えた。今春、セッターからアタッカーに転向したレフトの奥山永己(1年、恵庭南)は「欲しいときの1点を取るのは、レフトに入っている自分の役目。そこは責任を持って決めないと」と、総得点とアタック決定本数の2冠に輝いた。
ブロック賞を受賞した浜田尚弥(3年、とわの森)も「東海はエリートばかり。全員でしっかりと修正して勝ててうれしかった。みんな泣いてました」と喜んだ。
南部監督が就任した当初は部員は7、8人。遅刻もあたり前の状況だった。「だらしないチームで勝っても意味がない」と南部監督は人間形成に取り組んできた。約40人の部員たちは現在、大会の運営にも積極的に携わり、ここ数年「ベストサポート賞」を受賞。「一番の喜びはチームも優勝、サポート役も優勝できたこと」と目を細めた。
全国大会へ浜田は「4年生とひとつでも多く試合がしたい」。殻を破った北翔大が、一戦必勝で勝ち上がる。
(西川薫)
■女子も「まず1勝」
女子は7勝1敗で2年ぶりに女王の座を奪還した。ライトの広瀬未佳(4年、道大谷室蘭)は、昨年発足したVリーグ入りを目指すアルテミス北海道でもプレー。「優勝したけど完璧でない。去年は3位で行けなくて、今年が最後。サーブレシーブを安定させて攻撃でも貢献したい」。1年で出場した全国では1勝を挙げただけに「まずは1勝を勝ち取りたい」。大学生活最後の大会で全力を出し切る。