ファイターズ
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■パ・リーグ14回戦 日本ハム3ー6オリックス(7月7日、京セラドーム大阪)
珍しかった伊藤の投げ急ぎ
これだけ投げ急ぐ伊藤を見たことがなかった。前半の五回を終え、3安打1失点。球数は67球だった。ところが、数字以上に感じた省エネ投球。はたまた完投ペースと言っては聞こえはいいが、中軸が3巡目に入った六回、うまくはいかなかった。この回、投じたボール球はわずか1球。すべてベース上に集まり、それらをフルスイングで捉えられた。
チーム状況も影響 勝ちたい気持ちが生んだ焦り
ストライク、アウトの取り急ぎ。なぜそうなってしまったのか。チームは3連敗中。自身も前回、今季ワースト7失点(自責点4)で2敗目を喫していた。勝ちたい。その思いが焦りにつながったのかもしれない。常々、言わせてもらっている大胆さと大ざっぱの違い。細心の注意を払うべき場面はあった。調子を上げてきたオリックスの面々は見逃してくれなかった。
「打ち損じるだろう」が招いた苦い経験
私にも経験がある投げ急ぎ。プロ初完封を目前にし、早く終わらせたい思いが先行し、九回に逆転サヨナラ3ランを食らったこともある。そういうシーンでの心理は決まって、「打ち損じるだろう」。そう勝手に思い込んで、勢いだけで簡単にストライクゾーンへ投げ込み、勝負にいってしまう。まさに大ざっぱなピッチングだ。