札幌MF浅野雄也 全体練習に完全合流 「得点にこだわってチームに貢献したい」得点力不足改善を誓う
■7月8日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
今季ここまでチームトップの3得点
北海道コンサドーレ札幌は10日の天皇杯3回戦・山形戦(NDスタ)に向けて午前練習を実施。6日のアウェー鹿島戦(0●2)に長時間出場した選手はリカバリーメニューを行い、それ以外の選手はパス練習や8対8のミニゲームなどで調整した。
今週のトレーニングから、離脱組が続々と復帰。MF浅野雄也(27)とDF家泉怜依(24)が全体練習に完全合流した。MF長谷川竜也(30)とMF近藤友喜(23)も部分合流した。5月中旬に戦線離脱した浅野は、この日フルメニューを消化。得点力不足に悩むチームに、ついに頼れるアタッカーが帰ってきた。
今度こそ完全復活 ミニゲームではゴールゲット
宮の沢に、久しぶりに浅野の元気な笑顔が戻ってきた。5月15日のホーム磐田戦(1〇0)で決勝点を挙げて勝利に貢献しながらも、試合終了間際に左ハムストリングを肉離れ。6月8日には一度、全体練習に部分合流を果たすも、その後に再び負傷箇所の近くを痛めて離脱していた。
「(負傷の程度は)軽めだったんですけど、慌てて1試合出るよりは、ちゃんと治して出た方がいいという判断になりました」と満を持しての完全合流を果たした。この日行われたミニゲームでも鋭いシュートをゴールネットに突き刺しており、コンディション面での問題はなさそうだ。
チームは苦境の真っただ中 8連敗&5試合連続ノーゴール
チームは磐田戦での勝利以降リーグ戦8連敗。その間に挙げた得点は計4点で、直近の5試合では無得点が続くなど、チームトップの3得点をマークしていた浅野の離脱が大きく響いている。
ピッチ外から客観視 見いだした光明
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ピッチの外から試合を観戦する日々が続き「歯がゆい部分もありました」。それでも「上から見ていて感じるのは、横浜M戦あたりから、本当に良いサッカーができている」と、最近の戦いぶりにチームの前進を感じることができている。
守備面は改善傾向 ポイントは先制点
DF大﨑玲央(32)の加入などもあり、最近の戦いでは守備面が着実に改善されつつあるが、味方のゴールという援護を受けることができず、最後の最後で決壊してしまう試合が繰り返されている。
「『きょうは勝ちそうやな』って雰囲気も前半にある中で、終わってみれば0-2とかになっている試合が多い。やっぱり札幌の試合でポイントになっているのは先制のところ。そこでしっかりと仕留め切れていないのが、この負けにつながっている部分には大きい」。この8連敗中に一度も挙げることができていない先制点の大事さを説く。
振り払いたい負け癖 「失点した後の雰囲気が良くない」
そしてもう一つポイントを挙げる。苦しい戦いが続いている中でまん延している負の雰囲気だ。「失点した後の雰囲気があまり良くないなと感じていて。失点しても、もう一回、イチから立て直せるのになと思うけど、2点目を決められそうな雰囲気が出てしまっている。その2つのポイントはしっかりと改善せなあかんと思いますね」
早ければ今週中にも実戦復帰 巻き返しへ気持ち新た
ゴール不足、そしてチームに漂う重い雰囲気。そんな課題を修正できる適任者は、チーム屈指のアタッカーにしてムードメーカーでもある浅野を置いて他にはいないはずだ。
「得点というところには自分もこだわって、チームに貢献したいです。あとは選手一人一人の武器もありますけど、それ以前に球際とか、ボールを取られないとか、しっかり奪えるところで奪うという、そういうベースのところでもっと個人が戦わなければいけないと思っています」。早ければ、今週の公式戦での復帰が期待される背番号18。チームの悪い流れを一変させてみせる。