札幌ホーネッツが20年ぶり2連覇達成【全日本クラブ野球選手権北海道地区予選】
■全日本クラブ野球選手権北海道地区予選最終日(7月8日、栗山町民球場)
▽決勝 ウイン北広島0-4札幌ホーネッツ
2年目右腕が8回3安打無失点 大会MVPも奪取
投打がかみあった札幌ホーネッツが決勝でウイン北広島を4-0で下し、2連覇を達成した。先発した2年目の桜田翔平投手(23)が8回3安打8奪三振。6月29日の札幌俱楽部戦に続き、今大会は15イニング無失点でMVPに選ばれた。7度目の本大会(8月31日開幕、栃木)では、初陣で初優勝した2003年以来の4強入りを目指す。
ラスト九回は最年長右腕がノーヒット投球
03、04年以来20年ぶりの2連覇を達成した。最後は九回に救援したチーム最年長の高橋大樹投手(28)が三振で締めくくり、ナインはマウンドで歓喜の輪をつくった。
準決勝ではWEEDしらおいに雪辱
6月の都市対抗予選では1次で敗退。岩原旬監督(41)は「チームとしても、つらいスタートになったんですけど、選手たちが同じ相手に負けないと、力強く練習に取りくんでくれた」。この日ダブルヘッダーで行われた1試合目の準決勝では、都市対抗1次予選の敗者復活戦で七回コールド負けしたWEEDしらおいに4-2とリベンジ。胸を張って全国へ乗り込む。
最優秀選手賞の桜田 直球、変化球ともに抜群のキレ
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MVPを受賞した桜田は社会人2年目。決勝のマウンドを託された右腕は、シュート気味の真っすぐとスライダーをうまく組み立て凡打の山を築いた。8回を投げ、得点圏に走者を許したのは、四、五、七回と得点圏に走者を背負ったが、後続をしっかりと断ち切った。
「MVPは素直にうれしいです。真っすぐでも変化球でも、ぽんぽんアウトが取れたのがいい投球につながったのかな」と振り返った。
星槎道都大では先発経験なし
星槎道都大時代は、1学年後輩の広島ドラ3左腕・滝田一希投手(22)や東京ガス入りした伊東佳希投手(23)の影に隠れ、目立った存在ではなかった。「伊東と滝田が3年から主戦で投げていたので、先発は1回もやったことがなかった」
中学時代のチームメートからも刺激
中学時代はポニーリーグの札幌東ベースボールクラブでプレーした。現在独立リーグの高知ファイティングドッグスに所属する最速152キロ右腕・若松尚輝投手(24)とチームメートだった。若松は当時、内野手だったが、札幌学院大3年から投手に転向してプロ注目のピッチャーにまで成長した。「若松の結果を見て、ちょっと刺激をもらっていました」。社会人入りしてから自らのペースでコツコツと実力を付けてきた。
本大会へ気合十分 「全国大会ではもっといい投球を」
1年間の成長を見せる。昨年の本大会では登板機会は巡ってこなかった。
「目の前の1試合を勝っていく。まだまだスタミナが課題。後半バテた部分もあったので、練習で体力を付けて、全国大会ではもっといい投球ができるように頑張りたい」。大舞台でも持ち味を発揮して白星をたぐりよせる。
◆1-0の六回に2点本塁打を放ったラミレス・レンソ主将(26)。準決勝では0-1の七回に同点ソロを叩き込んだ。「ほっとした。調子を落としていたんで、不安の中で試合に臨んでいました。1本欲しいところで打つのが、キャプテンの仕事。あそこで打てて良かった。去年は初戦で負けたので、北海道代表として1回戦では負けたくない。優勝旗を持ち帰りたい」