札幌にガーナ人MFフランシス・カンが加入 左利きのサイドアタッカーがJ1残留に力注ぐ
■7月9日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
9日に北海道コンサドーレ札幌への完全移籍が発表されたガーナ人MFフランシス・カン(26)が、さっそくこの日からチームトレーニングに合流。期待の新戦力が赤黒戦士としての第一歩を踏み出した。
加入発表当日に即練習合流
今夏の新戦力第2弾は、クラブ史上初のガーナ人アタッカーだ。合流初日となったこの日は、コンディション面を考慮して別メニューで調整。トレーニング終了後の加入会見では「コーチングスタッフと選手たちから温かい歓迎があって、すごくうれしい」と、笑顔を見せながら新天地での初日を振り返った。
ほぼポルトガルリーグでプレー
2020―21シーズンにポルトガル2部(当時)のFCヴィゼラでプロキャリアをスタート。前所属のポルトガル2部CSマリティモまで、キャリアの大半をポルトガルリーグでプレーしてきたが、札幌からの獲得オファーを受けて新たな挑戦を決断。自身初の来日となったが「もちろん文化の違いもあるし、ちょっとサッカーのやり方の違うところもあると思うが、どこへ行ってもそうだと思う。私の経験もあるし、チームメートのサポートもあって1人ではない。すぐに慣れる自信がある」と、札幌の地での活躍に向けて自信をのぞかせる。
得意ポジションは右ウイング
左利きのサイドアタッカーで、左右両サイドでのプレー経験があるが、得意なポジションについては「右ウイング」とコメント。「(得意なプレーは)ターンしてシュートを打ったり、アシストしたり」と、得点力不足に悩むチームに、主に攻撃面で貢献することを誓う。背番号は70を選択。「毎年お母さんがラッキーナンバーを決める。今年は70って、お母さんが決めた」と〝幸運の数字〟を背負って札幌の右サイドを駆け抜ける日を心待ちにしている。
出場はリーグ戦中断明けに照準
早ければ今週にも選手登録が行われるが、5月中旬以降実戦から離れていることもあり、カン自身、そしてミハイロ・ペトロヴィッチ監督(66)も、リーグ戦中断明けとなる8月7日のアウェー横浜M戦からの試合出場に照準を合わせてコンディションを上げていくことを口にしている。「チーム状況は今のところ良くはないが、間違いなく良い選手が集まっているし、コーチングスタッフにも経験のある人がいる。このメンバーで残留は絶対にできると思う。みんなが助かるために自分ができるだけのことをやりたい」。J1残留に向けて苦しい戦いが続く札幌を必ず最後に勝たせるべく、カンが北の大地で躍動する。
■プロフィール フランシス・カン(FRANCIS CANN) 1998年2月7日生まれ、ガーナ出身。FCヴィゼラ(ポルトガル)、CDマフラ(ポルトガル)、FCヴィゼラ(ポルトガル)、アル・ハズム(サウジアラビア)、CSマリティモ(ポルトガル)を経て、札幌に加入。162センチ62キロ。ポジションはMF。利き足は左。