10日天皇杯山形戦 札幌DF西野奨太が勝利でレギュラーへの道を切り開く(予想スタメン付き)
■7月9日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
北海道コンサドーレ札幌は10日の天皇杯3回戦山形戦(NDスタ、午後7時キックオフ)に向けて、午前練習を行った。チームミーティングの後、戦術練習やセットプレー練習などで最終調整。練習後、遠征メンバーは敵地に向かった。DF西野奨太(20)は先月15日のアウェー京都戦(0●2)でプロ初のリーグ戦先発出場を果たすも、その後はベンチスタートが続く。天皇杯の舞台で再び存在感をアピールし、レギュラー定着への足がかりにする。
17歳でプロ契約して4年目 浮き沈み激しい今季
2021年に17歳でプロ契約を結んでから4年目となった今季、西野は浮き沈みの激しいシーズンを過ごしてきた。2月24日のアウェー福岡での開幕戦(0△0)で、自身初となる18人の開幕メンバー入りを果たすも、第3節のホーム浦和戦でメンバー外になると、5月下旬まで約2カ月にわたってリーグ戦に絡むことができなかった。
だがルヴァン杯で披露したプレーぶりが評価され、京都戦でついに自身初となるリーグ戦でのスタメン入りを果たした。先発出場はこの1試合にとどまっているが、一度味わったスタメンの味を再び経験すべく、「まずは勝つことが大事。その上で自分のプレーもしっかり出すことにつなげられれば。チームの勝利のために走って戦いたい」と、勝利に貢献することで自らの評価を上げようと意欲を見せている。
右CBの座を争うライバルは
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
そんな西野の前に、右CBのポジション争いのライバルとして立ちはだかっているのがDF髙尾瑠(27)だ。西野が先発出場した京都戦の翌週に行われたホーム横浜M戦(0●1)で先発起用されると、前節のアウェー鹿島戦(0●2)まで4試合連続スタメン。右CBのレギュラーの地位を着実に固めつつある。「サイドに入ったときの寄せる距離感のところは、サイドバック(SB)の選手なのですごく慣れているなと。距離感の詰め方が良くて、相手がなかなか前を向けないので、見ていてすごく参考になる」。
SBタイプの髙尾とCBタイプの西野
SBタイプの髙尾とCBタイプの西野ではプレースタイルが異なる部分もあるが、「寄せる距離や、タイミング。瑠くんと自分はスピードの面で違うところがあるので、そこは自分の間合いと距離感で対応していければ」と、髙尾のプレーを参考にしつつ、自身の成長につなげようと学んでいる。
3回戦突破を果たして神戸戦の弾みに
リーグ戦8連敗で最下位に沈む札幌。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(66)が「何が特効薬なのかはすぐ分かる。薬は勝利、勝利、勝利、勝利」と語るように、苦境から脱するためのきっかけをつかむためにも、約1カ月ぶりとなる公式戦勝利が強く求められている。「リーグ戦で連敗が続いているので、ここでしっかり勝って、次の神戸戦の弾みに。良い流れでチームとしてやっていけるように、勝ちにこだわってやりたい」。自らの道を、そして札幌の道を切り開くため、西野が山形の地で3回戦突破を勝ち取る。