ファイターズ
五十幡が2夜連続で〝1億円の足〟披露 鮮やか同点劇に「あそこで行けたのはすごく大きい」
■パ・リーグ11回戦 日本ハム6-1西武(7月10日、ベルーナドーム)
日本ハムの五十幡亮汰外野手(25)が10日、西武戦の七回に代走で途中出場し、今季14個目の盗塁を決めた。無死一塁から二盗で好機を拡大すると、犠打で三塁へ進み、郡司の中犠飛で本塁へ生還。天性のスピードを生かした鮮やかな同点劇に、スタンドから歓声が上がった。
五十幡コールに応えチャンス拡大
『走れ、走れ、五十幡~!」。ファンからのコールに背中を押され、北の韋駄天が躍動した。1球、2球と続くけん制をかいくぐり、チャンスを伺う。カウント1ー0からの2球目にモーションを盗むと、間一髪のタイミングで相手バッテリーとの駆け引きを制した。
「無死から盗塁するのと1死から盗塁するのは、やっぱり違う。送りバントができる、できないにもつながる。あそこで行けたのはすごく大きいと思います」
勝利のため譲れない「盗塁の美学」
ただ闇雲に走るのではなく、クールな思考を心掛ける。「行ける準備を常にする中で、何でもかんでも行くことはしない。良しと思えるスタートでアウトになったらいいけど、後悔が残るスタートでアウトになるのは1番やってはいけない。それはチームのダメージになるので」。追求する盗塁の美学は、チームの勝利のためにある。
2夜連続の〝神足〟が、連勝を引き寄せた。9日の試合では延長十回1死一、三塁のチャンスに代走で登場。万波の遊撃正面への強いゴロは併殺コースだったが、スタートを切っていた一塁走者の五十幡は二塁セーフ。ダブルプレーの成立を阻止し、決勝点をもたらした。