札幌光星が王者・北海から金星 投打かみ合い七回コールド【南北海道大会】
■全国高校野球選手権南北海道大会第2日(7月12日、札幌円山球場)
▽1回戦 北海1―9札幌光星 ※七回コールドゲーム
札幌光星が、3季連続甲子園を狙う北海を七回コールドで撃破。2年連続の8強入りを果たした。1点ビハインドの三回に2年生ながらクリーンアップを任されている5番・片倉諒真左翼手が逆転の2点二塁打を放つなど、一挙6得点。投げてもエース粕谷脩真投手(3年)が1失点完投で反撃を許さなかった。14日の準々決勝では、準優勝した2006年以来の4強入りを懸けて函館大有斗と対戦する。
三塁側応援スタンドから全校応援の大歓声
金星だ。札幌支部代表決定戦に続いての全校応援。カトリック系の高校らしく、得点が入った時にブラスバンドが奏でるオリジナルの「アーメンハレルヤ」が何度も円山の空に響き渡った。ゲームセットの瞬間には、三塁側応援スタンドから、まるで甲子園が決まったかのような大歓声がグラウンドのナインに降り注いだ。
ところが、合坂真吾監督(47)はスタンドにあいさつ後、沸き上がるメンバーをその場に集め、厳しい表情で円陣を組んだ。「何やってんだって。あと三つだろ? 北海のあの姿を見ろ。本気で目指してたやつらの姿だぞ」とゲキを飛ばしてチームを引き締めた。
春から練習試合3連敗も真っ向勝負
普段から練習試合を行う間柄で、手の内はある程度知り尽くしているが、春からの練習試合では北海に3連敗。公式戦でも2季連続で支部予選敗退中だったが、指揮官は「結局、どこかで当たる。やるなら北海初戦だな、というのは意識の中にあった。北海に勝ったより、冷静に(甲子園まで)あと三つ、自分はそれが正直な気持ち」。苦手意識を抱くことなく、真っ正面からぶつかった。
北海のサイドスロー左腕対策が実った
当然、対策も練ってきた。抽選で北海との対戦が決まると、サイドスロー気味のエース左腕・浅水結翔投手(2年)を攻略するため、打撃練習では、投手板から1メートルほど一塁側へずれた位置から投手が投げ、角度のある投球を打ち返す練習を繰り返してきた。逆転打の片倉は「決めようと思っていた。ここで1本出たら、先輩たちを甲子園に連れていける。北海を倒さないと甲子園に行けないんで、北海を倒すことを目標にやってきた。その練習の成果が出た」と胸を張った。