野村佑希 再昇格で1カ月ぶり快音!「チームを活性化して勝っていけたらいい」
■パ・リーグ11回戦 ソフトバンク5ー4日本ハム(7月12日、エスコンフィールド北海道)
1軍復帰即スタメン およそ1カ月ぶりのヒット
1軍再昇格を果たした日本ハムの野村佑希内野手(24)が12日、エスコンフィールド北海道で行われたソフトバンク戦に「5番・一塁」で出場。6月16日の巨人戦以来、約1カ月ぶりの快音を響かせ、存在感を示した。
納得の一打にガッツポーズ 「うれしくて出ちゃいました」
悩めるスラッガーが復活の一歩を踏み出した。延長十一回2死一塁。杉山の154キロ直球を左翼線にはじき返した。二塁ベースに到達すると右拳を強く握りしめ、仲間が見守る一塁ベンチへ向けて突き上げた。
「1本出て良かったです。サヨナラの場面だったので(ガッツポーズが)うれしくて出ちゃいました。力んで、ちょっと前掛かり気味になって若干のズレはあったけど、ファームからのイメージを継続してできた。最後に甘い球を捉えることができたので、あしたにつなげたい。凡打の打席も生かしていけたら」
開幕5番も2度の2軍落ちを経験
開幕を5番で迎えた今季は序盤から打撃不振に陥り、4月中旬に出場選手登録を抹消された。再昇格後も本意ではない結果が続き、6月19日に2度目のファーム降格を経験。近未来の主砲は、受難のシーズンを過ごしていた。
自身の打撃と向き合う日々 「いろんな人に相談」
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復調のきっかけを探した2軍生活では、目先の結果にこだわらず、とことん打撃と向き合った。
「いろいろな人に相談して、自分の疑問をぶつけて、話をすり合わせました。稲葉さん、小田さん、佐藤さん、清水さん。皆さんに都度、意見を聞きながらやってきました」。突貫工事でフォームを矯正することなく、長期的な目線で技術の向上を目指した。
心に響いた稲葉2軍監督からの言葉
稲葉2軍監督から贈られたのは「小さくなるな」というシンプルな言葉。長距離砲としての期待を受け止めた野村は「ゴロでは何にもならないし、強い打球を打てるに越したことはない。良いスイングをしたら打球は上がる。タイミングやポイントをいろいろ試しました」と、持ち味の豪快な打撃を取り戻すため、黙々とスイングを磨いた。
4時間37分に及んだ息詰まる熱戦を落とした。ダメージは小さくないが、背番号5の一打は確かな光明になった。
チーム内競争は激化 上位進出のカギを握る男
「郡司さん、キヨさん、グワチョ。良い打者がたくさんいる。ピッチャーによって出る、出ないはあるけど、変わらず準備したい。その中で最終的に勝ち取れるように頑張りたいし、チームを活性化して勝っていけたらいいですよね」
ポジション争いを熱くする男の存在が、上位浮上の力を生む。