高校野球
2024/07/14 20:45

札幌日大高が五回コールドで2年連続4強入り 守備総シャッフルで唯一2試合無失策【南北海道大会】

2年連続で南北海道大会4強入りした札幌日大高=撮影・西川薫

■全国高校野球選手権南北海道大会第4日(7月14日、札幌円山球場)
▽準々決勝 札幌大谷1-11札幌日大高 ※五回コールドゲーム

20日の準決勝は北照と対戦

 札幌日大高が札幌大谷に大勝して2年連続でエスコンフィールド北海道で行われる準決勝に駒を進めた。打線は2度のビッグイニングで試合を有利に進めたが、守備では4強進出で唯一、2試合無失策。昨秋の支部敗退から、バッテリーを除いて守備位置を総シャッフルしながらも、鉄壁の守備を構築してきた。20日の準決勝では3年ぶり4度目の決勝進出を懸け、エース左腕・小熊梓龍投手(3年)と堅守を土台に北照と対戦する。

昨秋メンバーから5人コンバート

 守備の再構築がぎりぎりで間に合った。秋、春は支部予選敗退。うまくいかなければ空中分解するリスクを負いながらも、勝負をかけた。小熊投手と高橋諒太捕手(3年)を除くと、野手7人の中で昨秋に試合に出たのは5人。この夏までに中尾颯(3年)が左翼から三塁、森岡颯太(3年)は遊撃から二塁、林佑樹(3年)は三塁から右翼、菊地飛亜多主将(3年)は中堅から一塁にコンバート。中学まで投手だった帯川拳誓(2年)は二塁手を試しながら現在は遊撃に就いている。

指揮官「もしかしたらこの先…」

 森本琢朗監督(43)は「サードとショートが初心者。セカンドの森岡だけが去年のメンバーではすごく期待していたけど、春まで全然だった。めちゃくちゃきつく当たって、もしかしたらこの先ダメになるかなって思っていた。今は良い選手になって、見えない活躍をしてくれている」と目を細める。

田中左翼手はラッキーボーイ

 さらに4番の窪田洋祐中堅手(2年)の本職は投手。田中涼介左翼手(3年)にいたっては「夏の予選までは、代打一本。それが緊急事態でどうしようとてなって」と森本監督。Bチームを見ていた折霜忠紀部長(66)の推挙でメンバーに抜てき。指揮官は「使ったらちゃんと仕事をしてくれた。夏の直前の試合まで、自分がこういう風に出るとは絶対本人は思っていなかったと思います。ラッキーボーイです」。夏の支部予選直前になり、ようやく全てのピースがはまった。

菊地主将は中堅に適性も一塁手に 本人の進路懸念も決断した理由

関連記事一覧を見る

あわせて読みたい