郡司裕也 反撃タイムリー&絶妙犠打「バランサーが打線に1人いたらやりやすい」
■パ・リーグ12回戦 楽天4-5日本ハム(7月16日、エスコンフィールド北海道)
勝負強さと堅実さ 劇的勝利に大貢献
日本ハムの郡司裕也捕手(26)が16日、エスコンフィールド北海道で行われた楽天戦に「3番・三塁」で先発出場。七回に反撃の口火を切るタイムリーを放つと、同点の九回には通算5個目の犠打で好機を拡大した。決めて良し、つないで良しのクラッチヒッターが力強く打線をけん引した。
七回2死一、二塁で反撃開始を告げるタイムリー
漂う敗色ムードを一振りで変えた。3点ビハインドの七回2死一、二塁。酒居のフォークを捉えた打球は、三塁手のグラブをはじきレフト前へ。二走を生還させ、逆襲ののろしを上げると、4番のレイエスが3ランで続き、鮮やかな逆転劇を演じきった。
「捉えてましたけど、最近の流れから言えば、捕られるやつなのかな?と思ってました。結果的にはデカかったですね。モーレ(レイエス)の状態がめちゃくちゃ良い。僕はその前を打っているので、なんとかつなげればって感じでやってます」
ユーモアあふれる発言も魅力 犠打には「あれは自画自賛ですね」
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3割超の得点圏打率を誇る郡司は、その勝負強さを「チャンスで打つ係なので」と自認し、冗談めかす。ユーモアたっぷりなコメントで周囲の笑いを誘う一方、勝利のためには自己犠牲もいとわない。
この試合では九回無死一、二塁の場面で、絶妙なバントを決めて好機を拡大させた。「あれは自画自賛ですね。意外とうまいのかもしれません。まだ分からないけど、練習はしているので」と、してやったりだ。
努力は実を結ぶ 日々欠かすことのなかったバント練習
アマチュア時代は、突出した打力でクリーンアップを担う機会が多く、主にポイントゲッターの役割を任されてきた。「大味なチームに所属することが多くて自由に打って勝つ感じでした。だから、バントは人生であまりやってきてないんです」
そんな天性の才能におごることなく、日々欠かさずバント練習に励んできた。積み重ねることで獲得した技術は、一つの武器になっている。
これぞハイレベルなユーティリティー
「チャンスメークも、バントもします。チャンスになったら打ちますし。そういうバランサーが打線に1人いたらやりやすいですから。コアになるべき選手の調子が悪かったら、自分がコアみたいな顔して打線をけん引します。顔って結構、大事ですから(笑)」
場面、状況に応じて、輝き方を変えられる。器用すぎるナイスガイがチームに勝利を運んでくれる。