札幌の新加入FWジョルディ・サンチェスが紅白戦で存在感アピール 今週末の浦和戦に出場意欲示す
■7月17日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
北海道コンサドーレ札幌は20日のアウェー浦和戦(埼玉)に向けて、11対11を行って調整した。前日16日から練習に参加していた新加入FWジョルディ・サンチェス(29)は、メディカルチェックを終えて正式に契約を締結。この日から名実ともに札幌の一員としてトレーニングに励み、フルメニューを消化した。J1残留への切り札として期待がかかるスペイン人FWは、早期のJリーグデビューに意欲を示している。
【一問一答】札幌に新加入したFWジョルディ・サンチェスが苦境のチーム救う「残留できるようなプレーを」
先週、そして今週と、チームには負傷していた選手たちが続々と復帰。さらには新加入選手が複数合流したこともあって、この日行われた11対11のメンバーは、久しぶりに両軍共にトップチームの選手たちだけで構成。一部の選手は人数超過に伴いメンバー外となるなど、激しいポジション争いが繰り広げられる環境がようやく整ってきた。
新加入に負傷者復帰、紅白戦のメンバー超過
その中で控え組のFWに入ったサンチェスは、「パワーがあるし、ボールを収めてポストプレーをうまくできると思う。スピードもあるので、裏に抜けることもできる」という自身の特長を挙げた言葉のとおり、前線で体を張ったり、積極的にDFライン裏へ抜け出そうとする姿勢を披露。トレーニングを締めくくる最後のゴールを決めて〝札幌1号〟をマークするなど、合流から間もないにもかかわらず、今後への期待を抱かせるプレーの数々で存在感をアピールした。
名門バルセロナ下部組織出身の情報網は
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ラ・リーガ(スペイン1部)の名門FCバルセロナの下部組織出身。トップチームへの昇格こそかなわなかったものの、プロキャリアにおいては主にスペイン国内のチームを渡り歩き、前所属のポーランド1部ヴィジェフ・ウッチでは昨シーズン31試合8得点をマーク。チームのエースとして活躍していた。同じくバルセロナの下部組織でプレーしてきた元神戸MFセルジ・サンペール(29)とは現在も親交があり、そのサンペールや、同じく神戸でプレー経験を持つ元スペイン代表FWダビド・ビジャ(42)から、「Jリーグ、日本人はすごくテクニックがある選手が多いと。あとみんなが思っているよりフィジカルなリーグで、日本人はタックルが強くて、ファウルもよくあり、ヨーロッパとそれほど変わらないぐらいの強さを持っている」と、Jリーグでのプレーについての助言を受けてきたそう。「私が聞いた限りでは、このリーグで私は十分活躍できると思う」と、〝先輩たち〟のアドバイスを参考にすることで、札幌での活躍に自信をのぞかせる。
20日浦和戦で背番号9見られる!?
来日からまだ間もない状況ではあるが、「コンディションは問題ない」と口にするなど、自身では浦和戦への出場に意欲を示している。選手登録が間に合うようであれば、今週末に早くも背番号9の赤黒縦縞ユニホームを着用したサンチェスの勇姿がお披露目される可能性もある。「ポジティブな意味で、プレッシャーは感じている。プレッシャーがあるということは、私が点を取れる、チームの力になる選手だと思われていることだと思うので、そのプレッシャーがある中で活躍して、チームが残留できるようなプレーをしたい」。攻撃的サッカーを標榜しながらも、札幌は現在総得点でJ1ワーストに沈むなど、苦しい戦いが続いている。得点力不足解消、そしてJ1残留を成し遂げるべく〝バルサ育ち〟の大型FWが、札幌の最前線で持てる力を発揮し、チーム浮上への原動力となる。
■プロフィール ジョルディ・サンチェス(Jordi Sánchez) 1994年11月11日生まれ、スペイン出身。バダロナ(スペイン)、CDマスノウ(スペイン)、バダロナ(スペイン)、ビラサル・ダ・マル(スペイン)、AEプラット(スペイン)、バレンシアB(スペイン) 、CDヌマンシア(スペイン)、UDイビサ(スペイン)、CDヌマンシア(スペイン)、バレンシアB(スペイン)、CDヌマンシア(スペイン)、カステリョン(スペイン)UCMAムルシア(スペイン)、カステリョン(スペイン)、アルバセテ(スペイン)、ヴィジェフ・ウッチ(ポーランド)を経て、札幌に加入。190センチ86キロ。ポジションはFW。利き足は右。