完全合流のGK児玉潤が〝因縁の相手〟の札幌入りを歓迎「一緒にやれるのはすごくうれしい」
■7月17日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
左足首の捻挫で別メニュー調整を行っていた北海道コンサドーレ札幌GK児玉潤(26)が、16日のトレーニングから全体練習に完全合流。〝因縁〟深い新戦力と共に、チーム浮上に向けて己の持てる力を注ぐ。
鹿島戦前日の練習で左足を負傷
前々節のアウェー鹿島戦(6日、0●2)を翌日に控えた今月5日のトレーニング中、同戦の遠征メンバー入りが確実だった児玉をアクシデントが襲った。「練習中に滑って、左足をひねってしまって」。その時点で練習を打ち切り、遠征も回避することとなった。
鹿島戦の直後には、札幌加入後2度目の公式戦先発出場が有力視されていた天皇杯3回戦山形戦(10日、6〇3)が控えていただけに「(悔しい気持ちが)すごくあった。タイミングが悪かった」と、ポジションの入れ替わりが多くないGKにとって、貴重な実戦経験の場に立てなかったことへの悔しさを口にする。
予想以上の早期復帰 関係者に感謝
だがその一方で、「自分の中では(復帰まで)結構長くかかると思っていた。同じケガでも4カ月ぐらいかかる人もいるので、チームのドクターやトレーナーには感謝しています」と、長期離脱を回避し、約10日間で戻ってくることができたことは、不幸中の幸いと前向きに捉える。「もう起こったことは仕方ないので。(天皇杯で)勝ち進んでもらったので、次に自分が出たときに、結果につなげたい」と、気持ちを切り替え次なる戦いを見据える。
右足ダイレクトボレーお見舞いされ…
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
続々と新戦力が加わっている今夏の札幌。その中で児玉と浅からぬ因縁があるのが、J3琉球から完全移籍したFW白井陽斗(24)だ。「白井くんには今年琉球とやったときに決められていて」。児玉がまだJ3のY.S.C.C.横浜に所属していた3月20日の琉球戦。自陣でボールをつないでビルドアップを行っていたY.S.C.C.だったが、琉球の選手たちが猛然とプレスを掛けてきたことによってボールをロスト。ショートカウンターで左サイドからクロスを上げられると、児玉はゴール前に走り込んできた白井に右足ダイレクトボレーをお見舞いされた。
J3で切磋琢磨した2人がJ1の舞台に
それから1週間後の3月26日に児玉は札幌へ完全移籍。そして約4カ月後の今月16日には白井も札幌へとやってきた。「本当に速くて、そのときに良い選手だと思っていたので、一緒にやれるのはすごくうれしいです」。J3の舞台で切磋琢磨してきた2人が、今度はがっちりタッグを組み、J1の強敵たちとの戦いに臨む。
浦和戦からベンチ入り復帰の可能性も
早ければ20日のアウェー浦和戦(埼玉)から、試合に臨む18人のメンバーに戻ってくる可能性がある。「1週間休んだことで、コンディション管理はまだまだ必要なので、良いパフォーマンスを出せるように、やれることを徹底していきたい」。途中加入ながら、札幌のサッカースタイルにマッチしたことで第2GKまで浮上してきた攻撃的GKが、反攻への戦いに挑むチームの屋台骨をしっかり支える。