新加入の韓国人DFパクミンギュ 同胞たちの支えを力に新天地で輝き放つ 「札幌に恩返ししたい」
■7月18日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
左サイドのスペシャリストがトレーニング合流
今月16日に北海道コンサドーレ札幌への完全移籍が発表されていた韓国人DFパクミンギュ(28)が、この日からチームトレーニングに合流した。韓国代表への選出経験もある左サイドのスペシャリストが、自身の持ち味に挙げる守備力と運動量を駆使して、札幌のJ1残留にその力を注いでいく。
【一問一答】新加入の韓国人DFパクミンギュ 「札幌の助けになりたい」
J1残留へ5人目の〝刺客〟
逆転でのJ1残留に向けて、続々と新戦力が集結してきている。今夏5人目の新加入選手として、この日初めて宮の沢のピッチに姿を現したのがパクミンギュだ。
2017年にFCソウルでプロキャリアをスタート。以降は韓国国内のチームを渡り歩いてきた。兵役のため、昨年から韓国軍のクラブチームである金泉尚武FCでプレー。除隊に伴い、今月15日をもって退団した。複数クラブから興味を示されていた中で、札幌から届いたオファーを受諾し、自身初となる国外クラブへの挑戦を決断した。
元札幌のGK具聖潤が決断を後押し
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その決断を後押ししてくれたのが、京都GK具聖潤(ク・ソンユン、30)だ。2015年から昨季途中まで、兵役期間を除く約6年間にわたって札幌の守護神として活躍した。パクミンギュとは5年ほど前から親交がある。
「ソンユンさんが良いクラブだし、良いコーチングスタッフだし、良い選手、スタッフもいて、環境的にもすごくいいというアドバイスをしてくれました」。札幌でリーグ戦通算175試合を戦った先輩GKのアドバイスを胸に、新天地で今まで以上の活躍を見せようと意気込んでいる。
同胞ストライカーとの共演も楽しみの一つ
そして新天地でのチームメートとなったFW金健熙(キム・ゴンヒ、29)は、中学生時代からの長い付き合い。練習後に行われた加入会見では「韓国人が僕1人ではないという心強さもあります。一緒に試合に出たいです」と〝韓国人タッグ〟実現への意欲も語った。
その模様を笑顔で見守った金健熙。同胞ストライカーとの共演でゴールネットを揺らしたい。
代表戦への出場も目標 札幌でレベルアップ期す
U-17、U-20韓国代表として計15試合に出場。フル代表への招集歴もあるが、出場機会を得られず、代表キャップはゼロのままだ。韓国でも名高い左サイドの名手は、札幌での活躍から代表デビューへの道を切り開くことも目指している。
「国外のサッカーを学んだり、選手と対戦したりして、自分をワンランクレベルアップさせていけば、それが代表にもつながっていくのではないかという思いはあります。現役を引退するまでに代表に入るというのは目標、夢です」。札幌で獅子奮迅の活躍を披露することができれば、26年に行われるW杯の舞台に立つことも決して夢物語ではないはずだ。
「札幌の助けになりたい」 期待の新戦力が救世主となる
「自分はすごく若いという年でもないんですけど、札幌が僕を欲しがってくれて、オファーを出してくれたことはすごく感謝しています。だからその分、札幌に恩返ししたい。札幌の助けになりたいと思っています」
札幌のピンチに駆け付けた運動量豊富なディフェンダー。背番号3の赤黒縦縞ユニホームを身にまとう。主戦場の左サイドから攻守両面で好プレーを披露し、チームの勝利に貢献する。
■プロフィール パクミンギュ 1995年8月10日、韓国生まれ。2017年にFCソウルでプロキャリアをスタートさせ、19年途中の大田ハナシチズンへの期限付き移籍を経て20年に水原FCへ加入。翌21年には釜山アイパークに期限付き移籍。23年からは兵役に伴い金泉尚武FCでプレーしていた。世代別代表では計15試合に出場。A代表では現在まで出場なし。177センチ、67キロ。ポジションはDF。利き足は左。