DF岡村大八 10試合ぶり勝利で札幌の上昇ムードをさらに加速させる!
■7月18日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
巻き返しを図るチームに追い風 新戦力合流に主力復帰
北海道コンサドーレ札幌は20日のアウェー浦和戦(埼玉)に向けて、チームミーティングを行った後、ボール回しや少人数でのミニゲームなどで調整した。
16日に札幌への完全移籍が発表された韓国人DFパクミンギュ(28)が、この日からトレーニングに合流。6月12日の天皇杯2回戦・栃木シティ戦(3〇1)で左ハムストリングの肉離れを起こし、戦列を離れていたFW金健熙(キム・ゴンヒ、29)が全体練習に部分合流した。
リーグ中断前のラストゲーム 守備の要が気合十分
リーグ戦中断前最後の一戦となる浦和戦。多くの新戦力が本格的にチームに融合する中断明けの戦いに向けて勢いを付けるべく、札幌の守備の要DF岡村大八(27)が必勝を期して敵地への戦いへと挑む。
苦境脱出へ戦力が整いつつある札幌
札幌の上昇ムードが日に日に高まってきている。この日から合流したパクミンギュを含めると、現時点でトップチームの選手数は35人。そのうち、練習の冒頭に行われたボール回しには部分合流者も含めて31人の選手が参加するなど、チームは選手のやりくりに四苦八苦していた苦しい時期をようやく脱しつつある。
岡村は「新加入も増えましたし、けが人も続々と戻ってきているので、やっと(試合の)メンバーに悩むことができる。これがうちの本来の選手層なので、この中で全員が競争し合って、監督がベストの11人を選んで、チームとして勝利に導けるようにしていきたいです」と意気揚々だ。
強力ライバル多数 チーム内競争を歓迎
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ポジション争いの激化は必至だ。岡村にとっては、新加入のDF大﨑玲央(32)や、故障から復帰したMF宮澤裕樹(35)、着実に経験を積んでいるDF家泉怜依(24)らがライバルとなる。
それでも「僕個人としても、常に競争だと思いながらやっています。僕の特長のところを出しながら、強力な攻撃陣をしっかり抑えるというところに、自分の力を当ててやっていければいい」。実戦で持てる力を発揮して結果を出していくことで、その地位を盤石なものとしていく構えだ。
前節で連敗ストップ ディフェンス力向上に手応え
札幌は前節のホーム神戸戦(1△1)で引き分け、連敗を「8」でストップさせた。依然として9試合勝ちなしという状況は続いているものの、試合を重ねるごとに内容は良化している。
その要因の一つが、最終ラインをDF髙尾瑠(27)、岡村、DF中村桐耶(23)で固定できていること。第19節のホーム横浜M戦(0●1)以降、この3人でコンビを組んだ4試合で完封試合こそないものの、3試合を最少失点にとどめている。
改善された1対1での守備意識
現在の最終ラインメンバーの働きぶりについて、岡村は「僕個人としてはもっと距離感を短くして、カバーリングの意識などを持っていかなければいけない」と課題を挙げつつも、「選手それぞれの個での対応がすごく良くなってきたと思う。瑠がやられそうなところでも、最後までしっかり戻って守備したり、僕がやられそうなところでも僕が戻って。桐耶もそうですし、それぞれが個人のところで守れてきている部分が大きい」。マンツーマンを基本戦術とする札幌において最も重要な1対1の局面での守備意識が改善されてきたことを要因に挙げる。
札幌の完封試合は5月15日のホーム磐田戦(1〇0)が最後。浦和戦で10試合ぶりに相手をゼロに抑え、同時に10試合ぶりとなる勝利をつかみ取りたいところだ。
浦和と4カ月ぶりの再戦 一瞬の隙を突かれた3月のホームゲーム
浦和には3月のホームゲームで0-1。4カ月ぶりの対戦となる。3月の一戦ではCKの場面で一瞬の隙を突かれて失点した。
「試合の内容は決して悪くなかったと思いますけど、その中で1本、隙を突かれてやられてしまった。次は一瞬も隙をつくることなく、やっていかなければいけない」。前回の手痛い敗戦を教訓に、同じ轍(てつ)を踏むことなく90分間を戦い抜こうと意気込んでいる。
狙うは10試合ぶりの勝ち点3奪取
「攻撃陣が何人も戻ってきているので、普段やっているような連動性、3人の関係性やワイドを使った攻撃をもっと出していければ、勝ちも近づいてくると思うので、僕たちは相手選手に得点を与えないというところに集中してやっていきたいです」
チームを包む良いムードを絶やすことなく、さらにより良いものとするために〝北の番人〟が札幌ゴールを守り抜き、チームに10試合ぶりの勝利をもたらしてみせる。