【南大会公式練習】札幌光星と対戦する初4強の立命館慶祥はエース浅見を救援させる〝勝利の方程式〟
■7月19日、エスコンフィールド北海道
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準決勝前日に球場の感触を確認
全国高校野球選手権南北海道大会の準決勝が20日から北広島市のエスコンフィールド北海道に舞台を移して行われる。前日19日には準決勝進出の4校が公式練習を行った。夏の大会では初の4強入りを果たした立命館慶祥は、最速144キロのエース浅見倖成投手(3年)をベンチスタートさせる勝利の方程式で初の決勝進出を見据える。(球場の感触を確かめた札幌光星主将の片山正進三塁手(3年)のコメントは記事下に掲載)
エースは全て救援で計10回2失点
後ろはエースに任せろ! 立命館慶祥の頼れる背番号1は、救援が主戦場だ。180センチ、88キロの右腕から繰り出される直球と、スライダー、カットボールが持ち味。浅見は今春から全て救援登板で、夏は札幌支部予選を含めて4試合中3試合に救援し、10イニング2失点と安定した結果を残している。「与えられたところで一番のピッチングを発揮して、チームに勢いをもたらすのが役割」と、初の決勝進出が懸かる大一番も、ブルペンで出番を待つ。
先発は2年生コンビが登板
ここまで4試合で先発したのは久松篤生投手と大西悠希投手の2年生コンビが2試合ずつ務め、全て継投で勝ち上がってきた。滝本圭史監督(44)は「夏の大会は2年生にはプレッシャーが掛かる。後ろに浅見がいるから思いっきり行ける」と、投手起用の理由を明かした。
玉置浩二の曲で意気投合したバッテリー 信頼感はさらに高まり…
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浅見と正捕手を務める安井泰次郎(3年)は、道産子シンガーの巨匠・玉置浩二の曲を互いに好きになったことでコンビ愛をさらに深めるきっかけとなった。「最近は『元気な町』。浅見から玉置浩二が良いって勧められて、自分も聞いたらちょっとハマってしまった。朝、浅見がストレッチしているとき、自分もスパイクを磨いたりして大音量で流して歌ったりしています。きょうも来るとき、バスの中で聞いてました。うるさいって言われるんですけど(笑)。浅見も1年生から(練習には)一番早く来て、一番最後に帰る。すごい努力を見てきた。尊敬してますし、だからこそ自分が良いところを引き出して勝てればいい」と信頼関係は深く、この準決勝もエースを好リードするつもりだ。
安井捕手が甲子園で戦いたい相手
安井はこの春に選抜甲子園に出場した別海の主力メンバーと同じ別海中央中出身。北大会1回戦の敗退はライブ動画で観戦していた。試合後は同中学のグループラインで「お疲れ」「頑張ってね」とメッセージを交わした。「甲子園で戦う事が自分の夢だった。別海の分も頑張ろう」と決意を新たにした。さらに同中学出身には仙台育英の昨秋エース・佐々木広太郎投手(3年)がおり、春先の右手中指骨折を経て、今月18日の宮城県大会で公式戦復帰登板を果たした。「甲子園で広太郎と戦えるように、一戦一戦、大事にしていきたい」と聖地での再会を望む。
江別からはいまだ出場校なし
立命館慶祥はもちろん、学校が所在する江別市から甲子園に出場した学校はいまだにない。エスコンフィールド北海道は車で約10分の至近距離。江別市出身の浅見は「甲子園は行きたいですし、そこを目指す気持ちは強いんですけど、そこに捕らわれすぎず、自分たちの野球を貫きたい」。〝打って走って点を取る〟キタキツネ打線が初の頂点に王手をかける。
■札幌光星の片山正進三塁手(3年)
「(打球の)バウンドはイレギュラーしないので取りやすかったけど、弱い打球は芝で勢いが死んじゃって取りにくい。足も滑りやすいので頭に入れてやっていきたい。自分が焦っちゃうと、周りのみんなも焦っちゃう。声掛けとか、今まで通りやっていきたい」