北山亘基 18日のくふうハヤテ戦で実戦復帰し2回⅔を無失点6K 実戦勘も問題なし
1軍復帰へ準備着々 18日の2軍戦で好投
反攻へのピースが揃ってきた―。日本ハムの北山亘基投手(25)が2軍の全体練習で汗を流した。
6月上旬に発覚した左第3趾中足骨(左足の中指)の疲労骨折で戦列を離れていたが、18日の2軍くふうハヤテ戦で実戦復帰。2回⅔を1安打無失点、打者9人から6奪三振を奪うなど回復ぶりをアピールした。もう1度、2軍戦での登板が決まっているが、北山は「早く投げたい」と1軍の舞台に戻ることを熱望している。
納得のピッチング内容 「もう心配する要素はないかな」
後半戦の巻き返しに向けて、背番号57の剛腕が戻ってきた。約1カ月半ぶりの実戦登板を終えた。ライブBP(実戦形式の打撃練習)を2度行っていたこともあり、すんなりとマウンドに上がることができた。
「1カ月以上空いたんですけど、ギャップなく入れた」と納得の表情。ライブBPでは球速が150キロ程度にとどまっていたが、18日の登板では150キロ中盤をマークするなど、持ち前の球威も健在だった。「変化球で空振りも取れましたし、基本的に自分のピッチングができたので、もう心配する要素はないかな」
後輩との再会でモチベーションも上昇
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また、うれしい再会もあった。くふうハヤテの富山太樹外野手(23)は周山中の軟式野球部時代の1学年下の後輩。当時は3学年で14人とギリギリの中でやっていた仲間だった。
「当時は彼もピッチャーをしていたので、キャッチボールをしたりとか、ライバルみたいな感じで、すごく仲のいい後輩だった」。七回2死一塁で迎えた対戦では、しっかりと三振を奪い、先輩としての貫禄を示した。「こうして戦えたのはかなりうれしかったです」と笑顔を見せた。
今季は1軍で4勝1敗の防御率2.85
今季は開幕ローテーション入りし、4月20日のロッテ戦(エスコン)ではプロ初完投完封勝利を挙げるなど、7試合で4勝1敗、防御率2.85と序盤の快進撃を支えた一人だった。
しかし、6月4日の広島戦(マツダ)で4勝目を挙げた翌5日に異変を感じたという。本拠地のエスコンフィールド北海道に移動しての練習後だった。「サンダルに履き替えて歩いている時にパキって音がして、とどめが入った」と左足の疲労骨折で無念の離脱となった。
転んでもただでは起きない すべてをプラスに転化
「チームに戦力として貢献できない悔しさと、給料をもらっているのに戦力になれない申し訳なさがあったんですけど、起こるべくして起こったんだなと思って、自分にとってプラスに捉えてやろうと切り替えた」と、すぐに前を向き、治療に集中。幸い、トレーニングでやれることも多く、負傷前とそれほど変わらない練習メニューをこなすことができた。
「キャッチボールとかピッチングができなかった分、体の部分に重きを入れる時間」と土台の〝メンテナンス〟に力を注いだ。
勝負の後半戦へ 「早く呼んでください」
夏場は投手陣も疲労が蓄積する時期。北山の復帰はこれ以上ない明るい要素となる。
もう1試合、2軍戦での登板が予定されているが「僕は正直(1軍で)早く投げたい。準備はできているので、早く呼んでくださいっていう感じです」と頼もしい。勝負の夏、頼りになる男が帰ってくる。