【プレーバック】南北海道大会準決勝 北照0-1札幌日大高(7月20日、エスコンフィールド北海道)
札幌日大高の小熊が9回4安打で完封勝利
札幌日大高が準決勝で北照と対戦し、1-0で完封勝利した。札幌日大高の先発は小熊梓龍投手(3年)、北照は高橋幸佑投手(3年)。試合は互いに譲らない両左腕の投手戦となった。
両チームともノーエラーの引き締まった内容。四回には北照の主将・手代森琉輝中堅手(3年)が頭上を越えていくフェンス際の打球を後ろに下がりながらギリギリ好捕。慣れていないエスコンフィールド北海道での試合も、前日の公式練習の成果もあってうまく攻略した。
試合が動いたのは六回。1死から札幌日大高の窪田洋祐中堅手(2年)が俊足を飛ばして内野安打で出塁すると、すかさず初球から盗塁。続く打者は遊ゴロで2死三塁。ここで小熊とバッテリーを組む高橋諒太捕手(3年)が中前適時打を放って先制に成功した。
北照も終盤に粘りを見せる。八回先頭の福島秀陽捕手(2年)が中前打で出塁すると、次打者の高橋投手に代打を出して犠打に成功。1死二塁の好機をつくったが、惜しくも後続が倒れて得点ならず。その裏は2番手の田中太晟投手(3年)が登板。先頭を内野安打で出し、三塁まで走者を進めたものの何とか無失点で乗り切った。
九回の攻撃は1死から2四死球、暴投が絡んで2死一、三塁。相手先発の小熊が制球を乱した隙を突きたかったが、最後のあと一本が出ずに試合が終了した。
最終盤に制球を欠いて計4四死球、1暴投としてしまった小熊だったが、最後の打者はチームの円陣で落ち着いたこともあり、きっちりと空振り三振を奪った。終わってみれば打たれたのは4安打のみで9奪三振。球数も109球に抑え、自身初の9イニング完封勝利を挙げた。
これで明日21日に行われる決勝のカードが出揃った。札幌日大高、立命館慶祥のどちらが勝っても南大会初優勝となる。
■06年の監督就任後、秋2度、夏は3度決勝で敗れてきた札幌日大高・森本琢朗監督(43)
「小熊が本当に良い投球をしてくれた。今日から覚醒してほしいなと本当に思った。雰囲気もあって、勝つなら1-0か2-1だなと思って送り出したけど、まさにそのピッチングをしてくれた。本当にひと皮むけてくれた」
■先発して7回1失点で敗れた北照の高橋幸佑投手(3年)
「本当にやりきった試合。いまは本当に悔いはなく、終われたのは良かった。あとは侍ジャパンに選ばれるか選ばれないか。プロ野球選手になるというのが一つの夢なので。(プロ志望届は)出します。プロ一択」