高校野球
2024/07/20 20:10

立命館慶祥〝最弱世代〟が創部初の甲子園へ王手 徳永主将が指揮官と交わした約束とは【南北海道大会準決勝】

四回2死一、二塁、立命館慶祥の徳永が同点の適時二塁打を放ち、ガッツポーズ=撮影・桜田史宏

■全国高校野球選手権南北海道大会第5日(7月20日、エスコンフィールド北海道)
▽準決勝 立命館慶祥6-3札幌光星

徳永主将が同点の適時二塁打

 夏秋通じて初の4強入りを果たした立命館慶祥が、6-3で札幌光星を下し、初の頂点へ王手をかけた。1点ビハインドの四回に、9番・徳永漣主将(3年)が、左翼線深くへ運ぶ適時二塁打で一時同点に追い付き、終盤の逆転劇につなげた。昨秋、支部1回戦で大敗し〝最弱世代〟とレッテルを貼られてから10カ月。どん底からはい上がり、ついに甲子園へあと1勝までたどり着いた。昨秋の新チーム発足時、滝本圭史監督(43)と徳永主将の間で交わされたある約束があった。

元チームメートのエース粕谷から

 元チームメートを打ち砕き、決勝に駒を進めた。徳永主将は、札幌光星のエース粕谷脩真投手(3年)とは中学硬式の北広島リトルシニア時代のチームメート。夏の大会が始まる前、「お互いに頑張ろうね」と激励し合っていたが、最高の舞台で対戦が実現した。

 14日の準々決勝は無安打に終わっていた徳永だったが、四回2死一、二塁の同点機では初球の内角高めに抜けた直球をフルスイング。「予選から自分のバットでは、あまり貢献できてなかった。みんなに助けられていた部分もあったので、劣勢な場面だったけど、まずは自分のバットで試合を振り出しに戻すというか、どうにかしたかった」。この試合両チーム合わせて唯一の長打が、貴重な同点打となってチームに勢いをもたらした。

球友の思いも背負って決勝へ

 試合後の整列が終わると、粕谷と握手を交わした徳永。粕谷から「最後まで頑張って甲子園に行ってね」と声を掛けられ、「みんなの分まで頑張って甲子園に行くから。ありがとう」と返した。かつての球友の思いも背負い、21日の決勝に挑む。

指揮官が提案したチーム「まとめようとする」ことより大事なこと

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