札幌FW鈴木武蔵が5年前と同じ浦和戦で再加入後初ゴール&2点目をゲット! 10試合ぶり勝利に貢献
■J1第24節 浦和3-4札幌(7月20日、埼玉スタジアム2002)
ケガ人復帰に新外国人もデビュー
FW鈴木武蔵(30)の2得点などで大量4得点を先行した北海道コンサドーレ札幌が、浦和の猛反撃を耐え抜いて5月15日ホーム磐田戦(1〇0)以来、10試合ぶりとなる白星をつかみ取った。ここまで辛い時期を戦い抜いてきた選手たちに加え、ケガから戻ってきたMF宮澤裕樹(35)とMF近藤友喜(23)が戦列復帰。さらには新外国人FWジョルディ・サンチェス(29)もデビューを果たすなど、選手層を確実に分厚くしつつある札幌が、J1残留に向けてリーグ中断明けから猛スパートをかけていく。
19試合目のゴールで勝利貢献
ついに、ついにこの瞬間がやってきた! 今季から札幌に再加入した鈴木が出場19試合目でリーグ戦初ゴールをゲットした。ようやくゴールという形でチームの勝利に貢献することができたストライカーは、久しぶりに味わう勝ち点3に「本当に最高。ヒヤヒヤしましたけど、みんなの頑張りのおかげで勝てました」と笑顔を見せた。
前節PK外し勝利のチャンス逃す
前節のホーム神戸戦(1△1)では、同点の場面で札幌が得たPKのキッカーを務めたが、相手GKにセーブされて失敗。絶好の勝ち越しチャンスを逃していた。ここまで悩める時間が長く続いたが、この日の2得点で吹っ切ることができたはずだ。
「すごく追い込まれた試合だった」 支えてくれた人には…
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「前回PKを外して、すごく追い込まれた試合だった。本当に悔しい思いをしたけど、何とかここを耐えれば、絶対に結果がついてくると思った。苦しいときを支えてくれた家族であったり、ミシャさんであったり、選手たちみんなに『ありがとう』という言葉を伝えたい」
前半ATの1点目は冷静な判断で
待望のシーンは札幌の1点リードで迎えた前半アディショナルタイム2分に訪れた。3バック右のDF髙尾瑠(27)からのロングボールに反応して浦和ディフェンスライン裏へと抜け出すと、ペナルティーエリア内でGK西川周作(38)と1対1の局面となり、冷静にコースを狙って左足でシュート。ボールは左ポストを叩いて、ゴールの中に転がっていった。
「瑠から(パスを)もらって結構フリーだったので、最初はオフサイドかなと思ったけど、結果的にゴールという形になって。右(足)で持つとコースが限定されるので、左で持ってニアでもファーでも蹴られる位置にボールを受けられたのが良かった」。
オフサイド検証も得点成立で歓喜
際どいタイミングでの裏への抜け出しだったため、VARによるオフサイドの確認が入ったが、チェックの結果、ゴールは成立。確認を終えて主審がセンターマークを指してゴールを認めた瞬間、チームメート、チームスタッフ、サポーター、そしてもちろん鈴木自身も、2020年8月8日アウェー清水戦(1●3)以来、実に1442日ぶりとなる〝札幌弾〟への歓喜が爆発した。
2点目は「振り切る意識」が奏功
点火した鈴木の活躍は、これだけでは終わらなかった。札幌がリードを3点に広げた後半12分、相手陣内で浦和がクリアしきれなかったボールが、ペナルティーエリア手前にいた鈴木の元へ転がると、再び左足を一閃。ボールは懸命に右手を伸ばした西川の指先を越えて、浦和ゴールへと吸い込まれた。「良いところにこぼれて来たので。最近もっと自分で振り切っていこうと意識しているので、それがゴールにつながって良かった」と〝ケチャドバ〟の2発目を振り返った。
19年にも加入後初から2得点
前回の札幌在籍時の19年3月2日、この日と同じ埼玉スタジアム2002での浦和戦(2〇0)でも札幌加入後初ゴールを含む2得点をマーク。記念すべき〝始まりの地〟で、今回もリスタートを切った。