高校野球
2024/07/21 21:10

札幌日大高の森本琢朗監督が決勝〝4度目の正直〟でつかんだ悲願の甲子園切符【南北海道大会決勝】

南大会初優勝を決め、喜ぶエース小熊(右から2人目)と高橋(右端)のバッテリーと札幌日大高ナイン=撮影・桜田史宏

■全国高校野球選手権南北海道大会最終日(7月21日、エスコンフィールド北海道)
▽決勝 立命館慶祥4-6札幌日大高

夏初Vで12年越しの約束果たす

 札幌日大高が立命館慶祥の終盤の追い上げを振り切り、夏は創部38年目で初の頂点に立った。2006年就任の森本琢朗監督(43)は、これまで甲子園がかかる夏秋通算5度決勝に進むも5連敗。チームを鍛え上げるのはもちろん、〝勝ち運〟を引き寄せるため、名将たちからの助言であらゆる手段を講じてきた。そして、初めて決勝に進んだ2012年南大会から12年越しである約束を果たすことができた。指揮官は日大同期で横浜ベイスターズ(現DeNA)やヤクルトで活躍した2人のOBへの報告を心待ちにした。

全国一番乗りで甲子園出場が決定

 何度もはね返されてきた、あと1勝の壁をついに突破した。全国49校中、一番乗りで甲子園出場を決め、「やっと応援してもらってきた方に、ちょっと恩返しできたかな」と、決勝戦の試合後に初めて流れる母校の校歌に浸った。祝福の胴上げは丁重に断った。過去、決勝で敗れる度に、相手の監督が胴上げされるのを見てきただけに「決勝で負けてる気持ちは分かるので、選手たちの喜んでる姿とか見られたら十分」。喜びは胸の内にそっとしまい込んだ。

七回表終了後、失点した小熊(左から2人目)に声を掛ける森本監督(中央)

 

合言葉は「一戦決勝」

 この夏の合言葉は「一戦決勝」。「大会が始まった時から常に決勝っていう意識を持たせていた。朝、ミーティングした時には『何回目の決勝?』って言ったら『7回目です』って言っていたので、意識はあったと思います」。決勝という特別感を持たないようにするため、苦心してきた。

2012年夏に始めて決勝進出

 準決勝の北照戦に続き、エース小熊梓龍投手(3年)を2日続けて先発に起用した。六回までは無失点だったが、6点リードの七回に4失点で一気に2点差まで追い上げられ、嫌な記憶が脳裏をよぎった。初めて南大会決勝に進んだ12年、札幌第一に七回に逆転されて1点差で負け。そこから16年の夏と秋、19年秋と、あと一歩で優勝を逃し続けてきた。

2012年夏の南大会決勝では七回に逆転を許し1点差負けを喫した

 

登録名変更が奏功!?し、春の全道で優勝 その夏も決勝まで進み…

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