高校野球
2024/07/22 19:45

昨夏王者のクラークはタイブレーク4戦4勝 申し子・鈴木凰介がトドメ打【北北海道大会準決勝】

延長十回タイブレーク無死満塁、クラークの鈴木が2点適時二塁打を放つ=撮影・桜田史宏

■全国高校野球選手権北北海道大会第5日(7月22日、旭川スタルヒン)
▽準決勝 クラーク9-1旭川実業 ※延長十回タイブレーク

 昨夏王者のクラークが、土壇場で底力を発揮した。プロ注目の旭川実業・田中稜真投手(3年)の前に八回まで2安打に抑えられていたが、0-1で迎えた九回無死一、二塁から4番・児玉旭陽投手(3年)の起死回生の同点打で試合を振り出しに戻した。タイブレークの延長十回に無死満塁から押し出し四球で勝ち越した直後、1番・鈴木凰介三塁手(3年)の中越えの2点二塁打など、この回一挙8得点で試合を決めた。クラークは2023年春に延長十回からのタイブレークが導入されて以降、この試合を含めて4戦負けなし。23日の決勝では、同校初の大会連覇を懸けて白樺と対戦する。

大会連覇を懸けて決勝で白樺と激突

 クラークがまたしてもタイブレークを制した。延長十回。敵失で無死満塁から押し出し四球で勝ち越すと、1番・鈴木が2-2からの高めの140キロの直球をフルスイング。一回の初打席は2-2からの147キロの直球に手が出なかったが「一回はほんとに速くて手が出なかったんですけど、やっぱり九回投げ切るって難しい。終盤に球威が落ちてきたので、そこが狙い目だった。辻田が最少失点で粘ってくれたので、チームとしても、終盤に疲れたところを突く、そういう意識でやってきた」。作戦通り、球威の落ちた田中を攻略。ノックアウトした。

延長十回タイブレーク無死満塁、クラーク・鈴木の適時二塁打で2点を追加し、流れを引き寄せる=撮影・加藤哲朗

 

指揮官の指示なし「みんな頑張った」

 佐々木啓司監督(68)も大逆転勝利に破顔一〝勝〟だ。無死一、二塁からスタートするタイブレークへの指示は「ない。いつもの通り。打順的に良かったからね。1、2、3番。同点打を打った4番の児玉も入れて、あと5番の芳賀も入れて、あの辺までがしっかりしてるから。出す人間、出す人間、みんな一生懸命頑張った」と声を弾ませた。

23年夏の白樺、今春も駒苫、遠軽に

 タイブレークでは無類の強さを誇る。23年の南北海道大会準決勝の白樺戦。2点差を追い付き迎えた延長十回に一挙4得点で決勝進出を決めた。今春の全道大会でも2回戦の駒大苫小牧戦、準決勝の遠軽戦で共にタイブレークを制して勝ち上がった。

昨年からリードオフマン 自信満々

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