【連載コラム】マシンガンズ西堀のそぞろ歩き⑩ よく笑う北海道の人 エゴサはこの仕事の醍醐味
札幌でもライブやりたいな―。最近の思うことをざっくばらんに語ったマシンガンズの西堀=撮影・小田岳史
最高のウオーキングスポット
最近は梅雨があったり、明けてからは一気に暑くなってきたから散歩することが極端に減ってきちゃって。雨が降っていると、なかなか「散歩に行こう!」っていう気持ちにならなかった。昼はもう暑いし。だから、今はイオンモールが最高のウオーキングスポットらしいよ! 雨は降らないし、冷房も効いてる。疲れたら休憩できるしね。何かでイオンモールに行ったときも、いい感じで歩いている人がいた気がするなぁ。明らかに買い物客とは毛色が違ったよね(笑)。
東京と北海道であるものないもの
札幌にはもうイオンはたくさんあるか。俺が札幌にいた頃はね、東京にあって北海道にないものってのが結構あったんだよな。漫画とかにデニーズが出てきたりしても、デニーズって何だろうってずっと思ってた。逆に東京に来てからは、北海道に行ったときに近くのコンビニがセブンイレブンだったりするとガッカリする(笑)。こっちはセイコーマートに行きたいわけだからね!
下積み時代の因縁の場所
来月は「スーパーライブ笑」で旭川市民文化会館に行きます。旭川は因縁の土地(笑)。15年ぐらい前に、上りのエスカレーターの下のデッドスペースで漫才をやったことがあるんですよ。普段はモップとか置いてあるところ。これはすごく覚えてる。で、その日のうちに電車で函館まで移動してね、そんな記憶がある因縁なんですよ。
いい思い出に塗り替える楽しさ タカトシ主催の道産子ライブ出演
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旭川に行くのはそれ以来だな~。この間の帯広も学生時代ぶりな感じだったし、こうやって北海道の地方を回れるのはうれしいことですよ。他の県とは同じ感覚ではないものがあるね。今まではあんまり気持ちのいい思い出がなかったけど、いい思い出に塗り替えていってる感じだよね。今月の19日も東京だったけど、タカトシさん主催の道産子ライブに出演できたり、北海道関連の仕事はやっぱり気分がいい。
しかし、帯広はいいところだった。自分で航空券を取って、プライベートでももう一回行こうかなと思うぐらい。ばんえい競馬で勝ったから、翌日は空港までタクシーで帰ろうかなと思っていたけど、朝起きたら急にもったいなく感じて結局、バス(笑)。
コンビで道産子じゃないからかな
もちろん札幌でもライブをやりたいけど、タカトシさんやトム・ブラウンみたいにコンビで道産子じゃないから、北海道のイメージが薄いんだろうな。キャパ100人ぐらいのハコでライブをやってみたいな。北海道の人はノリがいいってみんなが話しているよ。よく笑うって。やっぱりうちらみたいな芸人にとって鬼門は関西。大阪、京都は(空気が)重い感覚があった。でも奈良の人は意外と笑ってくれた。
「THE SECOND」組
その他にもガクテンソクとのツーマンやザ・パンチとのツーマンもあって、さらにネタライブ「令和漫才米騒動」もあるから、気付けば8月はライブだらけの忙しいスケジュールに(笑)。でも、こうやって「THE SECOND」組ともしっかり形になっている。この前までは「THE SECOND ライブツアー」があって、東京、大阪、福岡を回りました。
おじさんに危険な夜中のラーメン
福岡で打ち上げをやった時は、イカの刺身とか水炊きがうまかった! やっぱり福岡はいい。打ち上げのあと、ホテルに帰ってからも酔っ払っていたからラーメン食いに行ったけど、おじさんだからしっかりと次の日に残ったよ…。
テンションを上げてくれるもの
「THE SECOND」ツアーは弁当が良くてね。東京は叙々苑弁当、大阪がお好み焼き、焼きそば、肉まんとかローカルなものと、たむけんさんの炭火焼肉たむらの弁当。福岡は鰻。弁当がいいとテンションも上がるよね。来年からもっといろんな場所でできるようになるといいな。札幌、仙台、名古屋でもやっていいと思う。
あれから1年以上が経って
今年の上半期が終わりましたね~。去年の「THE SECOND」から、もう1年以上経っているのか。仕事はいろんなものに出させてもらったり、ずっとバタバタしていたな。暇なときってやっぱり思い出がないからノッペリした1年になるんだけど、今年は単独ライブもやれたし、闇Tシャツもまた作れたし(笑)、改めていい1年だったなぁ。街中で声を掛けられることも増えたんですよ! ただ、おじさんとおばさんにしか声を掛けられないんだけどね…。
誹謗中傷する人への対処法
あと、前はほとんどいなかったけど、SNSで誹謗中傷してくる人たちがちょっと増えたんですよ! スルーしてますけどね。ブロックすると気付かれるからミュートにしたり。あの人たちにとって一番寂しいことは無視されることだと思うからね。自分の存在を認めてほしいんだろうな。
幼さゆえの過ち
アイドルのイベントでも、わざとそういう風に言ってくる人がいるらしいよ。「きょうの髪型ちょっと変じゃない?」とか「ちょっとメイクが濃いな」とか。アイドルからしたら、そういうマイナスなことを言われるのが一番嫌でしょ。あいつらには、そういうことをしてしまう幼さがあるんだよな。どう考えたってね、「かわいいね。きょうも最高だよ」って言われた方が印象はいいはずなのに。「俺は他のヤツとは違うんだ」っていうのがあるんだろうね。
トータルで良いこと
俺自身はエゴサーチはバンバンしてる。エゴサはこの仕事の醍醐味ですよ(笑)。SNSに書いてあることが良いことばっかりじゃなくても、承認欲求は満たされている気がするよね。悪いことも含めて、自分のことを話してくれているわけだから。でも、この1年はトータルで言えば好意的なコメントの方が多くてうれしいですよ。
間違っちゃいけないこと
スポーツ選手は勝ち負けがあるから、もっと誹謗中傷が来るんだろうな。そりゃ病む人もいるよ。あいつらは嫌なことを言って、相手に嫌な思いをさせたいんですよ。「自分の方が大変だ」っていう妬みもあるだろうし。自分は出役(でやく)だから仕方ないと思う部分が少しだけあるけど、やっぱりなんだかんだ言って人を傷つけちゃダメだろ。好きな子の気を惹きたいっていうことなのか? それにしてはアプローチが下手すぎるだろ!
【今月の西堀さんぽ】
今回は原宿のキャットストリートを歩きました。
■プロフィール 西堀 亮(にしほり・りょう) 1974年10月4日生まれ、札幌市出身。石狩南高卒業後、お笑い芸人を目指して上京し、相方の滝沢秀一と1998年にマシンガンズを結成した。2003年から太田プロダクションに所属。07、08年「M-1グランプリ」準決勝進出。12年「THE MANZAI2012」の認定漫才師50組に選ばれる。20年、発明学会「身近なヒント発明展」にて優良賞を受賞。23年「THE SECOND~漫才トーナメント~」グランプリファイナルで準優勝。