高校野球
2024/07/23 19:20

白樺が昨夏王者のクラークにリベンジV【北北海道大会決勝】

北北海道大会優勝を飾った白樺ナイン=撮影・桜田史宏

■全国高校野球選手権北北海道大会最終日(7月23日、旭川スタルヒン)
▽決勝 白樺5-2クラーク

 開業100周年の甲子園切符は、2年生主体の白樺が、昨夏王者のクラークとの競り合いを九回に振り切って、9年ぶり4度目の甲子園出場を決めた。2022年3月に亀田直紀監督(37)が監督に就任。今年の3年生は自らが選手獲得に乗り出し、初めて3年間育てた世代。春の支部予選敗退をバネに頂点まで駆け上がった白樺が、8月7日に開幕する甲子園で13年ぶりの勝利を目指す。

最後の打者を2年生神谷が打ち取った

 3点リードで迎えた九回裏の守備。2死満塁とされ、あとアウト一つだったが、長打で同点の可能性もある緊迫した場面。最後は2年生の神谷春空(はるく)投手が、中飛に打ち取りゲームセット。昨夏、エスコンフィールド北海道で行われた準決勝で、タイブレークの末にクラークに敗北。その試合にも出場していた藤原悠楽(ゆら)主将(3年)は「決勝の前の日に、全員でリベンジしようと話し合って、チーム全員で一丸となってできた。それで勝って甲子園行けるっていう最高の流れになったんで本当に良かったです」。この日、旭川まで駆けつけた15人の昨年の3年生にもリベンジと優勝をプレゼントすることができた。

九回2死満塁で再登板した白樺・神谷

 

昨年の悔しさ知る3人の3年生がけん引

 昨年の夏もベンチ入りしていた3人のスタメン3年生が、勝利への原動力となった。先発の半澤理玖投手(3年)が五回までクラーク打線を無失点に抑えた。六回に同点とされ、七回2死二塁で、神谷にマウンドを譲った。九回から再びマウンドに上がったが2死満塁で、再び神谷の救援を仰ぐ形になったが、昨夏王者を合計7回1/3で2失点と好投した。

亡き祖父に甲子園で躍動する姿を

 半澤は今年1月、祖父の義雄さん(73)を亡くした。昨秋の全道大会も応援に来てくれるなど、野球に打ち込む姿を喜んでくれていた。それだけに「ショックでした」。今大会、帽子のつばに「甲子園」と「義雄」と書き込んだ。

白樺・半澤の帽子のつば裏には甲子園の文字と祖父の名前が書かれている

 

 この日のマウンドを「見てくれてるといいな」。祖父を連れて行くことはできなかったが「甲子園では、自分が勝てるピッチングをして抑えればチームの勝ちにつながる。もう真っすぐで、どんどん押して抑えて、勝てるピッチングしてたい」。今度は聖地のマウンドで躍動する姿を墓前に報告する。

7番・浅野が決勝打含む4安打2打点

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