有薗直輝 近未来の4番候補がファームで奮闘中
高卒3年目の21歳 鎌ケ谷で充実の日々
日本ハムの有薗直輝内野手(21)はただ今、4番の修行中。連日、フルパワーを発揮している。
練習日となった24日、ティーバッティングでフォームを入念にチェック。投内連係の守備練習でも堅実なプレーを披露し、26日からの後半戦に備えた。
稲葉監督も期待する逸材 「将来は1軍で4番」
185センチ、98キロのたくましい体格。シーズン当初、稲葉篤紀2軍監督(51)から「将来は1軍で4番を張れる選手の一人」と期待された大砲は、成長の道を順調に歩んでいる。
試行錯誤の末に芽生えた主砲の自覚
今季、3月16日の西武戦で4番を任された。2戦目から9試合連続無安打と不振に陥った時も、主に4番で打席に立った。6月に入り、下位に回ることもあったが、同13日の西武戦で本塁打を放って復活した。
「6月の初めは全然、打てなかった。タイミングも合わず迷いがあった。もう一度、自分のバッティングを見直しました。タイミングの取り方とか配球など、いろいろ考えて打席に臨むようになった」と一歩前進した。
胸に刺さった指揮官からの金言
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「監督から打てない時でも堂々としていろ。三振してもいいからしっかり振ってこい」と4番の心得を伝授された。今は「4番を意識しています。4番が打てないと勝てない。4番はチームの柱」と自覚を持って臨んでいる。
千葉学芸高では1年春から4番を務めた。高校通算70本塁打をマーク。ドラフト2位で入団。3年目を迎えた。
「結果を出していかなければいけない時期。メンタル面でも技術でもスキルを上げ、しっかり土台をつくって1軍に上がりたい」と願う。
忘れられないあの歓声 これまで1軍で5試合に出場
1軍は1年目に4試合を経験した。2年目はシーズン最終戦で1試合に出場し、4番を担った。
「たくさんお客さんがいて圧倒された。雰囲気に飲まれ、思うようなプレーができなかった」と振り返る。ただ、あの舞台を鮮明に覚えている。「あそこで活躍したい。そのためにまずファームで鍛え上げたい」。これまで73試合に出場。打率.202の5本塁打23打点という成績に満足してはいない。
大谷のチームメートを参考にする 「見習いたい」
普段でも野球のことしか頭にない。暇さえあれば、寮の自室でビデオを再生。自分のバッティングを見返す。大リーグ・ドジャーズのテオスカー・ヘルナンデス外野手(31)のファンで、先のホームランダービーで優勝した強打者の打撃を参考にしている。
「スイングの軌道とか体の使い方を見たりしています。チャンスに強いところも見習いたい」と憧れる。
家族の応援を力にさらなる飛躍を期す
千葉県旭市出身。鎌ケ谷からは車で1時間半の距離だ。
「今年は親がよく見に来てくれます。親が来てくれると結構、打てるんです。もっと来てほしいな」と成績アップに弾みをつける。