池田隆英 気合の3球火消し 可愛がっている3年目左腕も急成長中
■パ・リーグ12回戦 西武1ー1日本ハム(7月26日、エスコンフィールド北海道)
さすがは頼れるリリーバー 付け入る隙を与えず
日本ハムの池田隆英投手(29)が26日、西武戦(エスコンフィールド北海道)で3球火消しに成功した。右肘痛の影響で出遅れたが、7月頭に昇格し、ここまで9試合に登板。完全復活を遂げたリリーバーが気迫あふれるピッチングでチームの窮地を救った。
一打勝ち越しのピンチで快投 「気持ちっす」
先発した加藤貴が完封勝利目前の九回、同点に追い付かれて降板。なお2死一、二塁のピンチで、背番号52はマウンドへ向かった。
西川を150キロ、149キロ、152キロと力強い真っすぐで3球三振。「1点もやれない。気持ちっす。加藤さんも頑張っていましたし、(捕手)田宮の配球を信じて投げました」。仕事をきっちり果たし、トレードマークの雄たけびを上げた。
新庄監督からも絶大な信頼 防御率は1.13
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7月2日の1軍昇格後は9試合に登板し、計8イニングを投げて失点はわずか「1」。新庄監督からの信頼も厚く、セットアッパーに火消しにフル回転している。
「もう、行けと言われたところで行っているいるだけです」と、がむしゃらに腕を振っている。
面倒見も良いセットアッパー
今年10月に30歳になる右腕は、後輩の面倒見もいい。かわいがっている高卒3年目の松浦は、池田の助言もあり、急成長中だ。「マツ、いいっすよ。トレーニングとか、ちゃんとし始めて、大好きなジュースを禁止にして、ちょっと痩せてきています(笑)」。そう言ってイジりつつも、変わろうと努力する後輩の姿を温かく見守っている。
きっかけは昨年11月。一緒に食事へ行った際に「来年はやらなあかんぞ」とハッパをかけたことだった。その言葉を受けて松浦は「けがもあって成長できなかったし、池さんの言うこと聞いて、ジュースを飲まないようにしています。お茶かコーヒーになりました」。好物のジュース断ちを決断。サプリメントの取り方を教えてもらい、ウエートトレーニングの方法を見直した。
松浦も的確なアドバイスに感謝
その取り組みが功を奏し、「今年は調子いいです」。今季は2軍で18試合に登板し、0勝2敗ながら防御率1.61。28イニングで35奪三振と好成績を残しており、親身になってくれる先輩の存在に感謝している。
後輩思いの優男 「気持ち出して頑張ります」
「一個一個、気持ち出して頑張ります。以上です!」と池田。マウンドでちょっぴり強面の右腕は、後輩思いの優しい男でもある。